バックでプレイ Part2 
ぷっくりかわい〜
ヘドン ザラ2


大体において 「1」 より良い 「2」 などというものは存在しない。
親の七光りでデビューした政治家、スポーツ選手、芸能人の二世。
当たった小説、映画のパート2
「バロム1」 の続編 「バロム2」 <-- 本気にすんなよこんなの無いぞ (笑)
何れのケースでも 「2」 が 「1」 を上回る事は滅多にない。
「1」 の印象からくる過剰な期待もそう思わせる一因なんだろうけど…
果たしてルアーの世界ではどうだろう?

ヘドン・ザラ2
「2」 っていうぐらいだから 「1」 があるんでしょうな。
ザラ1っていうのはやっぱりオリジナル・ザラスプークの事なんでしょうな。
オリジナル・ザラスプーク、これはもうバス用ルアーの中でも最高峰に位置するルアーですな。
このルアーの 「2」 なんだからさぞかし…

トップウォターでの釣りにのめり込み始めた頃、このザラ2が欲しかったんですわー
けどこの時期、ザラ2を店頭で見つける事ができなかった。
「カタログ落ちなのかな〜」
「オールド物しか手に入れる事ができないのかな〜」
そんな事を思わせる状況。

ところが何が起こったのか、ある日を境に突然店頭にザラ2がポツポツ並びだす。
そりゃーもう嬉しくて即購入して釣り場にGO!
予備知識もなく使い始めたんだけど、オリザラとは性格が違うんですね、これ。
あまり移動しないで、その場でターンっていう動きをしますね。
しかも簡単に動く。
どのぐらい簡単に動くかと言うと、
「簡単すぎてツマンナ〜イ」 って言われかねないぐらい。

バスの方もこの動きにつられて連続して 「ボコッ!」「ボコッ!」
ところがこの後がイカン!
「ボコッ!」 と出たら合わせ、ファイト開始で 「ポロリッ」
気を取り直して、 「ボコッ!」 と出たら合わせ、ファイト開始でまた 「ポロリッ」
これを何回か繰返したところで反応が無くなる。

バラシはザラ2のせいじゃないけどね。

そんな事もあったし、
移動の少ないその場でのアクションよりも、大きくスライドして広範囲を探る。
こういう方が通ってるポイントに合ってたんで結局オリザラをメインで使う事になる。
哀れザラ2はバスをキャッチできないまましばし冬眠してました。

そんなある日、偶然先輩からザラ2を貰う。
帰宅後そのザラ2を何気なく見ていると、
通い慣れたポイントでアクションするザラ2のイメージが頭の中でグルグルとまわり出す。
流心の少し外側、テトラが水中に没し流れが澱むポイントでクイックターンを決めるザラ2
1回、2回、3回、自慢のターンを魚に見せつける。
ごく短いポーズの後、再度ターン。
と同時に派手な水飛沫を上げて一気に水中にザラ2が引き込まれる。
ラインが水面を切り裂き、激しく絞り込まれるロッド、リールからズリズリと出ていくライン…

くぅ〜こりゃ〜使うしかない。
とりあえずフックだけ交換して釣り場にGO!

早朝の釣り場に一人佇みイメージ通りのポイントにザラ2をキャスト。
空中に弧を描きながら狙った場所に綺麗に着水。
「よしっ!」
「けど、流れのせいかルアーがよく見えんなー」
ところがここで唐突に 「ググッ!」 という魚の抗う感覚がロッドに伝わる。
「ありゃ食ってる!」
なんと着水直後にバスがヒットしてた事に全く気が付かなかった。
あたふたしてるとスピードたっぷり体力十分のバスが右に左に走りまわる。
しばしやり取り、
バスが握っていた主導権が徐々にこちらに移る頃40cmを超える魚体がキラリ。

なんとか1匹

イメージとは随分違うけど(笑) 念願のザラ2での1匹に喜ぶ。

勝手に推測、
ザラ2この名前の 「2」 は 「1」 の続編っていう意味じゃないんでしょう。
「1」 の持ち味とは異なる味付けを施したバリエーション違いを現す 「2」 なんでしょう。
オリザラとは異なる性格を持たせ、2種類の使い分けによりそれぞれの特徴が更に際立つ。
「1」 と 「2」 の比較競争ではなく、「1」 と 「2」 が揃う事でさらに良いものを目指す。
粋なラインナップですな。

注釈

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