この形、どう見てもクランクベイトである。 しかも結構潜りそう。 ところが実際に使ってみるとほとんど (というか全く) 潜らない。 よっぽど無茶な早巻きでもしない限りボディー全てが水中に没する事はない。 話には聞いてたけど実際に使ってみるまではシャロークランク的な使用も可能だと思ってた。 見た目に騙されてはいけないという事である。 これと逆なのがラッキー13、こいつは意外な程潜る。 極浅ポイントで釣りしてると下顎をゴリゴリっといっちゃう事も… 根掛かり注意である。 ビッグバド、随分前から持ってたけど1回使ったきりほとんど出番がなかった。 その時こいつでは1バイトも取れなかった。 (涙) 重量配分のせいか、ブレードが抵抗になるのか、重さの割に飛距離が伸びないし、 意外な程ボックス内で場所を取るファットなボディーも災いし徐々に2軍に降格していった。 しかし、 「こういう釣りをしたいな~」 こう思わせる達人たちのコメントなどを見てると、あちこちにビッグバドの名前が… すぐに感化される単純なワシ、久々にボックスの奥から引っ張り出して眺めてみる。 「確かになんか良さそうだね~」 こいつで釣りたい病がムクムクと自分の中で膨らんで爆発しそうなのが判る。 はあっ、はあっ そこで定番の改造、ブレード直付けを施して実際に持ち出してみる。 まずキャスト、 「あれっ?」 思っていたより遥かに良く飛ぶし投げやすい。 ボックスの隅でビッグバドを眠らせている間に少しはキャストが上達したのか? そしてアクション、 本来潜らない形と強い浮力のルアーにリップを付けて無理矢理潜らせようとするのである。 当然、ルアーはいやいやをしながら水面でもがく。 「娘はもらって行くぞ!」 「あ~れ~」 「じたばたしても無駄な事よ、こっちへ来い」 「助けて、おとっつぁん」 「え~い、しつこい奴!」 こういうドラマが常に水面上で繰り広げられているのである。 なお且つ、テイルにブレードまで付けてカショカショさせながらのいやいやである。 これは強烈なアピール力である。 ナイト好きの使用頻度が高くなるのは当然か。 まだ夜が明けきらない日の出寸前。 1日の内で最も静かなこのタイミングにビッグバドが水面を駆ける。 カション、カション、連続した甘い音色と、いやいやアクションが残すV字形の引き波。 「バフゥ!」 薄明かりの中で魚体ははっきり見えないがロッドをグイグイ引き込む感覚で魚の有無は容易に判る。 慎重に、慎重に… 自分に言い聞かせながらバスの走りにロッドで耐え、隙を見ては寄せる。 ![]() ビッグバド、バスがビール好きである事を見抜いた(笑) 名作ルアーである。 願わくばビールに飽きたバスが 「そろそろ焼酎でも」 と言い出さない様に… |