Last Update 22-OCT-2005
キャノン AE-1 PROGRAM
AE-1 P
Canon AE-1 PROGRAM

おことわり
以下はあくまでも聞きかじりの素人仕事です。
はっきり言って、たまたま動いてラッキーだったというレベルです。
間違っても高価なお手持ちのカメラで真似などしないように...

ジャンク籠に転がってました。
「そういえばAシリーズ触ってみたかったんだよな〜」
ってな感じで購入。

チェック
外観は底蓋に小さな当たりがある以外特に問題なし。
但し、あちこちのネジが無くなっています。
・底蓋固定ネジの2本 & モータードライブ用の蓋
・マウント部のネジ2本
・前板固定ネジ1本
パッと見てこれだけのネジが無くなっています。
前オーナーが開けて、ちゃんと戻していない可能性大ですね。
電池BOX
何はともあれ動作検証、ということで電池BOXを開けてみる。
幸い、古い電池も入っておらず腐食跡も無し。
BOX の形状から、
「手動巻上げの電子シャッターのみなのにリチウム電池か〜」
と思いながら CR2 を入れようとすると… 入りません。
よく見るとBOXには 6V と書いてあるし…
4LR44 使用のカメラだと気がつくまでちょっと時間が掛かっちゃった (笑)

電池を入れてシャッターを切ってみると…
「キ〜ッ」 っと嫌な音をたてながらパシャン!
一応全速動作していますが、ミラーの昇降動作も非常に緩慢。

どうやら、これが有名なAシリーズの持病 「シャッター鳴き」 のようです。


注油
「シャッター鳴き」 の対処法は 「注油」 なんだって。
但し、場所が場所だけに本来はミラーボックスを下ろす必要が有りそう。
が、カメラの電子化と聞いて真っ先に思い浮かぶシリーズです。
できることなら開けたくない。
底部
ベンジン希釈の潤滑油を注射器で底から極々少量注油。
様子見しながら慎重にこれを繰り返す。
とりあえずシャッター鳴きは収まりミラー動作も正常に復帰です。
しかし、なんでこのシリーズだけこんなことになるのかな〜
可動部に凄く負荷が掛かるような設計なのか?

これは非常に荒っぽい対策です。
シャッター幕、電磁石の接点(?)、プラスチック/ゴム部品 etc.
これ等に注油すると別の不具合を引き起こす可能性が有ります。
私も1点問題 (後述) を起こしてますので真似しない方が良いです。
CRC ブシューなんて、もってのほかね。


ファインダー
さて、シャッター鳴きこそ収まったものの…
気がつくとファインダー内部に小さな水滴のような物が付いている。
いい加減な注油が原因で油が飛んじゃったのか?
で、結局トップカバーを開けることに。
・巻上げレバー部のゴムを剥がす
・下のプラ部品を外す
・4つ穴のカニ目 (?) 部品を外す
・サークリップを外し、その下の部品を順次外す

・巻き戻しクランクを外す
・サークリップを外し、その下の部品を順次外す

・トップカバーの見えているネジ数本を外す
・マウントのカバーを外し、ペンタ下部脇のネジ2本を外す
これでトップカバーが開きます。
フレキ
フレキが這い回っている上にトップカバーへも数本のリード線が。
注意しないとすぐに断線しちゃいそう。


使ってみる
キャノン製ですから、基本はシャッター優先です。
で、名前の通りこれにプログラムを付加した機種になります。
しかし、ここで非常に重要な事実が発覚!
なんと実は FD シリーズのレンズを1本も持っていないのでした (^^;

ということで FL レンズを装着しての試写です。
(FL の場合はマニュアル、絞込み測光のみ)
まあ、個人的にはマニュアルができさえすれば問題ないけどね。
試写
Lens: FL 50mm 1:1.8
FORTEPAN 200 D-76 (1:1)
ちなみに、トップカバー上部のボタンはバッテリーチェック。
レンズ横、上のボタンは AEロック。
レンズ横、下のボタンは露出計スイッチ。
レンズ横下のスライドレバーはプレビュー or 絞込み測光用。
ですかね。


おまけ
色々指に当たって持ちにくいカメラだな〜
と思ったら、本来は電池蓋横にグリップが付くようです。
これが欠品なので、ちょっと持ちにくいんですね。
ここんとこ
カメラが精密機械から電化製品へと転換していくきっかけとなるAシリーズ。
そのカメラの持病が機械的な油切れっていうのも、ちと皮肉かな。

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