ジャンク籠に転がってました。 「そういえばAシリーズ触ってみたかったんだよな〜」 ってな感じで購入。 ■ チェック 外観は底蓋に小さな当たりがある以外特に問題なし。 但し、あちこちのネジが無くなっています。 ・底蓋固定ネジの2本 & モータードライブ用の蓋パッと見てこれだけのネジが無くなっています。 前オーナーが開けて、ちゃんと戻していない可能性大ですね。 何はともあれ動作検証、ということで電池BOXを開けてみる。 幸い、古い電池も入っておらず腐食跡も無し。 BOX の形状から、 「手動巻上げの電子シャッターのみなのにリチウム電池か〜」 と思いながら CR2 を入れようとすると… 入りません。 よく見るとBOXには 6V と書いてあるし… 4LR44 使用のカメラだと気がつくまでちょっと時間が掛かっちゃった (笑) 電池を入れてシャッターを切ってみると… 「キ〜ッ」 っと嫌な音をたてながらパシャン! 一応全速動作していますが、ミラーの昇降動作も非常に緩慢。 どうやら、これが有名なAシリーズの持病 「シャッター鳴き」 のようです。 ■ 注油 「シャッター鳴き」 の対処法は 「注油」 なんだって。 但し、場所が場所だけに本来はミラーボックスを下ろす必要が有りそう。 が、カメラの電子化と聞いて真っ先に思い浮かぶシリーズです。 できることなら開けたくない。 ベンジン希釈の潤滑油を注射器で底から極々少量注油。 様子見しながら慎重にこれを繰り返す。 とりあえずシャッター鳴きは収まりミラー動作も正常に復帰です。 しかし、なんでこのシリーズだけこんなことになるのかな〜 可動部に凄く負荷が掛かるような設計なのか? これは非常に荒っぽい対策です。 シャッター幕、電磁石の接点(?)、プラスチック/ゴム部品 etc. これ等に注油すると別の不具合を引き起こす可能性が有ります。 私も1点問題 (後述) を起こしてますので真似しない方が良いです。 CRC ブシューなんて、もってのほかね。 ■ ファインダー さて、シャッター鳴きこそ収まったものの… 気がつくとファインダー内部に小さな水滴のような物が付いている。 いい加減な注油が原因で油が飛んじゃったのか? で、結局トップカバーを開けることに。 ・巻上げレバー部のゴムを剥がすこれでトップカバーが開きます。 フレキが這い回っている上にトップカバーへも数本のリード線が。 注意しないとすぐに断線しちゃいそう。 ■ 使ってみる キャノン製ですから、基本はシャッター優先です。 で、名前の通りこれにプログラムを付加した機種になります。 しかし、ここで非常に重要な事実が発覚! なんと実は FD シリーズのレンズを1本も持っていないのでした (^^; ということで FL レンズを装着しての試写です。 (FL の場合はマニュアル、絞込み測光のみ) まあ、個人的にはマニュアルができさえすれば問題ないけどね。 ちなみに、トップカバー上部のボタンはバッテリーチェック。 レンズ横、上のボタンは AEロック。 レンズ横、下のボタンは露出計スイッチ。 レンズ横下のスライドレバーはプレビュー or 絞込み測光用。 ですかね。 ■ おまけ 色々指に当たって持ちにくいカメラだな〜 と思ったら、本来は電池蓋横にグリップが付くようです。 これが欠品なので、ちょっと持ちにくいんですね。 カメラが精密機械から電化製品へと転換していくきっかけとなるAシリーズ。 そのカメラの持病が機械的な油切れっていうのも、ちと皮肉かな。 |