レンズ付きでジャンク籠に置かれていたものを救出。 TTL でなく外付けの測光装置が面白そうです。 ■ ファインダー まずはファインダーを覗いてみます。 左右両端に黒っぽい影が見えます。 内部でプリズムを押さえている部分に腐食が発生している様です。 カメラを明るい方に向けて合焦させてみるが… んっ??? ピントを合わせてもファインダーに綺麗に像を結ばない。 常にボヤボヤの画像が見える。 スクリーン等の欠品かもと考えるが、ぼんやりと中央にスプリットイメージが見える。 悩むこと数分、ふと気が付いたことが。 EX-AUTO とアイピース部の形状が違う。 全体的な骨格や共通と思える部品が多々見られるのにここだけ違うのは何故? 早速この辺りを探ってみると… なんと視度補正レンズが入っていました。 ちなみに +2 と書かれているので遠視補正用ですかね。 どうりで近視の私にはボヤボヤの像しか見えなかった訳です。 ■ シャッター 続いてシャッターのチェック開始。 1 〜 1/1000 秒と B でスロー側も含めて省略無しのシャッターです。 順に速度を落しながら確認してみると、1/4 秒以下でバルブになっちゃいました (笑) どうやらスローガバナーに固渋があるようです。 本来はマウント外し、ミラーボックスを下ろして洗浄 & 注油をすべきなんでしょうが… レンズを外し、絞り作動レバー裏のカバーを外す。 すると隙間からガバナーの1部が見えます。 今回は横着してここから作業してたら、あっけなくスローも復活しました。 ■ 露出計 高低2段切り替え付きの露出計が付いています。 こいつが指す絞り値に手動で合わせると適正露出が得られる仕組みですね。 ちなみにボディー横の電池Boxには電圧補正付きアダプターが入っていました。 先述の遠視側視度補正レンズと電池アダプター。 この2つから、お爺ちゃんが大事に使っていたカメラなんじゃないかと想像されます。 数々の家族の記念を記録したカメラなんでしょうね。 ■ レンズ FL 50mm 1:1.8 が付いています。 発売時 (1964/04) にはこのレンズ付きと FL 58mm 1:1.2 付きの2種があったようです 銘板をゴムで外して内部カニ目を外していくと中の玉にアクセスできます。 結構カビが巣食ってたんですがクリーナーで大体綺麗になりました。 キャノンはマウント変更のホームラン王です。 この FL も後に FD, NewFD, EF と変更されていきます <-- FL の前にも別マウントが… FD と FL はマウントの寸法は同じで使いまわしできるのかな? 近所のカメラ屋ではほとんど FL レンズを見かける事はありません。 交換レンズは気長に探すしかなさそうです。 てな事を書いてるうちに FL 135mm 1:2.5 のジャンクを発見しました。 135mm でちょっと明るめのレンズなのでごついです。 こいつの作例もそのうちね。 ■ ファインダ プリズムの腐食状況チェックとスクリーンのゴミを飛ばすためトップカバーを開ける。 特に問題なく開けられるんだけど、ひとつ問題発生。 シャッター速度ダイヤルを外すと露出計の目盛りがくるくると巻取られてしまう。 この辺りを組み立てようとゴソゴソやってるうちに金属製の紐 (?) が切れちゃいました。 ハンダ付けですぐに復旧したんですが2段程度の目盛りズレが発生しています。 要再調整なんだけど結構面倒かも… ■ 使ってみる バッテリチェック付きなんだけど、これの動きが判りにくい。 つまみを CHECK 側に回すと指針が振れてチェックができる仕組みなんだけど… この時、指針が可視範囲外まで一気に振れて見えなくなっちゃうのよ (笑) 目を凝らして指針が右側に消えていく瞬間を確認しないといけないです。 これって本来の動きなのかな? 28mm とか 35mm 等の広角も使ってみたくなりますね。 |