これを見て懐かしいと思える世代よりちょっと年下のワ・タ・シ。 1度、骨董市でシャッター可変&絞り機構付きのメイスピーを見かけてから欲しくなりました。 と言う訳で、購入。 メイスピーJはボルタ判フィルムを使用します。 ボルタ判は 35mm 幅で裏紙の付いたパーフォレーションのないフィルムです。 要は 120 フィルムの 35mm 版ですね。 このフィルム現在入手不可 (の筈) です。 ちなみに、ボルタ判裏紙情報が たかさきさま のページにあります。 ■ まずは機構検証 1番気になっていた、スプールは… 最悪の事態は免れました、1本は付いています。 2本付いていれば、なお良かったんだけどね ちなみに左が本物のスプール、右が自作スプールです。 自作スプールはコダックのフィルムの軸を取り出して作成しました。 フジやコニカのスプールにはフィルム端を引っ掛けるため軸に穴があいています。 コダックの場合フィルム端はテープで留められているのでこの穴がありません。 (ただし、軸に段差があるのでそれを削り取るのが大変かも…) まあ、どのメーカーのものを使っても機能的には同じですけどね。 パンフォーカスで、シャッター1速(とバルブ) 絞りは開放(F8) と F11 の2段。 シャッターは常にチャージされているタイプでちゃんと切れます。 バルブも問題なし。 そういえば、ボルタ判には 24mm×24mm と 24mm×36mm の2種類の画面サイズがあります。 この、メイスピーJはどうやら 24mm×36mm のようです。 24mm×36mm という画面サイズは通常の 35mm フィルムカメラの画面サイズと同じです。 と言うことは 35mm フィルムを使えばそのまま現像に出せるということで… ■ 清掃 汚れた外観を磨き、鏡胴周りも分解し動作検証しながら注油を実施。 以下は 「働くおじさん」 風に、 タンちゃん: 随分変わったシャッターだね。 ぺロくん : 本当だ、僕もこんなの見たことないよ。 タンちゃん: どういう仕組みなのか調べてみよう。 ぺロくん : うん。 タンちゃん: なるほどこの穴が開いた板がレンズの後で回るんだ。 ぺロくん : 穴の開いた部分がレンズの後を通る時だけ光が通るんだね。 タンちゃん: よくできてるね。 ぺロくん : まるで2サイクルエンジンのロータリー・ディスク・バルブみたいだ。 タンちゃん: ペロくんなにそれ…… 続いて絞り編、 ミルちゃん: この絞り随分変わってるね。 キクちゃん: 本当、わたしこんなの見たことないわ。 ミルちゃん: どういう仕組みなのか調べてみよう。 キクちゃん: うん。 ミルちゃん: なるほどレンズの後に円形の穴が開いた板が出てくるんだ。 キクちゃん: 板がでてくると F11 板がないと F8 になるのね。 ミルちゃん: 完全な円形の絞り形状だね。 キクちゃん: 本当、すばらしいボケが期待できるわ。 ナンダロウくん: そうかな〜? しつこくレンズ&ファインダー、 おねえさん: このレンズ随分シンプルですね。 ノッポさん: …… ゴンタくん: フガッ、ンガッ。 おねえさん: なんと1枚玉です。 ノッポさん: …… ゴンタくん: フゴッ、フガッ。 おねえさん: このファインダーもシンプルですね。 ノッポさん: …… ゴンタくん: ンゴッ、フガッ。 おねえさん: なんと素通し! 究極の等倍ファインダーです。 ノッポさん: …… ゴンタくん: フゴッ、ンゴッ。 おねえさん: ノッポさん何か言ってよ。 ノッポさん: (最終回以外喋りません) ゴンタくん: フガッ、フガガッ。 ■ 使ってみる ボルタ判フィルムは現在入手不可。 35mm 巻き替えにしても自家現像できなきゃ生フィルムをラボに出さなきゃいけない。 さあ、皆で考えよう! 1.赤窓を塞ぐ。 2.35mm フィルムを自作スプールに巻き取る。 3.カメラ内に巻き取ったフィルムを装着。 4.フィルムカウンターはプチプチカウンター (c)motoron を作成。 5.撮り終わったら、詰め替え用パトローネに巻き取って現像へ。 (2、3、5は暗室環境での作業になる) ※ 素晴らしいアイディア、プチプチカウンター (c)motoron についてはこちら --> ● ■ モノクロ自家現像追記 無事カラーネガでの現像&プリントはできました。 お次はモノクロ自家現像です。 36枚ははなっから無理だと思っていましたが、 何本かフィルムを通してみた結果24枚でも苦しい事が判明。 12枚撮りぐらいを使うのが良い様な気がします。 |