Last Update 04-APR-2002
コニカ S
KONICA S
KONICA S

おことわり
以下はあくまでも聞きかじりの素人仕事です。
はっきり言って、たまたま動いてラッキーだったというレベルです。
間違っても高価なお手持ちのカメラで真似などしないように...

諸般の事情により距離計の付いたプログラムオートの使えるカメラが欲しくなる。
それも、できれば少し小さめの物が欲しくなる。
「そういえば、あそこのカメラ屋にコニカC35の中古があった筈」
という訳でちょっと冷やかしに行く。
で、カメラ屋に寄ったら当然見ますよねジャンク籠。 <-- そうでもない?

「あっ、金属製のカメラが籠に入ってる!!!」
この時点で、当初の思惑プログラムオートの事は頭からすっかり消し飛ばされている (笑)

どれどれ、おっコニカですな。
なになに、 KONICA S う〜ん状態はなかなか良さげです。
外観は貼り皮 (例の格子模様) の端がベロベロである以外は大きな傷無し。
巻き上げはできるし、シャッターも切れる。
シャッター速度も変わるし、セルフも生きてる。
裏蓋開けて見てみると絞り羽根も粘りなくきれいに動く。
これは絶対に買い!
当初の予定はどこえやら、シャッター優先も絞り優先もないカメラを握り締めての帰宅となる。


コニカSについて調べてみよう
発売 :1959 年
レンズ:HEXANON 48mm/F2.0 (5群6枚構成)
シャッター:コパルSV B・1秒〜1/500秒
サイズ:135×81×72mm
重量 :約715g

ということだそうです。
軍幹部に露出計がついてます。 ファインダ内表示はなし
シャッター速度、絞り値、フィルム感度等を合わせると露出計が連動して指針が動きます。
この指針が中央にくると適正露出です。
露出計
距離計が大きくずれている。
これ以外は全ての動作に問題はなさそう。 これは儲けた!
ただひとつ判らないのは巻上げレバー部の切り換えスイッチ (?) の使い方だけ。


バラしてみる
距離計のズレを直すためにもまずはトップカバーを開けてみる。
謎の巻上げレバーの仕組みのせいで、ちょっと部品点数は多いけど問題なく開きます。
で、この巻上げレバーのスイッチ (?) ですが全く他とは連動していません。
WEB での調査結果を合わせて考えると、どうやらただのフィルム覚えのようです。

銀黒表示 --> 白黒フィルム
赤 --------> カラー(ディライト?)
青 --------> カラー(タングステンライト?)
ってところでしょうかね?
巻上げ 内部
距離計の位置合わせは一般的な場所です。
ちなみに横方向のズレはファインダ横の小さな蓋を外すことでトップカバーを外さず調整可能。

距離計調整、いったん剥がした貼り皮を洗浄後再貼り付け。
あとは、地道にモルトを貼り直して作業完了です。

このカメラ、レンズ前面にカニ目がありません。
では、どうやって前から分解するんでしょうか?
実は鏡胴先端下側に付いた小さなネジを緩め、鏡胴先端部を回すことでバラせます。
今回は購入時に付いていたフィルタを外そうとしたらここが緩んで気が付きました。


試写開始…… が?
早速フィルムを装填し試写開始。
若干のんびり目の露出計指針を見ながら速度&絞りを調整、ピントを合わせてシャッターを切る。
く〜っ、楽しい!
で何枚か撮ってると、突然ヘリコイドの動きに妙な引っ掛かりが…
カメラの角度を変えたりヘリコイドを動かすと引っ掛かりがなくなる。
どうやら鏡胴内でどこかのネジが外れて (緩んで?) 時折干渉する様子。
試写中断後、早速チェック開始。
ところが前から攻めても、シャッターまでしか到達できない。
それなら後ろから攻めるか、ということでレンズボードを外すもその先に進めない。

しばし悩んだ後、後ろのカニ目を外すだけでここまでいけることが判明。
ポロリッ
フィルム室からカニ目を外し鏡胴をバラすと、いきなりネジがポロリンッ
「思った通りだ!」 <-- 石原裕次郎風に読んでね (笑)
外れたネジをはめ込んで、再度鏡胴を組み立てて無事レストア完了。 パチパチ。


納得できない現象
例えば、1/250 & F2.8 で適性露出を示してたとします。
ここで、絞りはそのままシャッター速度を 1/500 に変えます。
当然、露出計はアンダーを示す筈ですよね?
ところがこの瞬間露出計がオーバー側に振切る事があるんです。 (大体 1/500 の時現象発生)

シャッター速度リングを触ってるとアンダー側に正しく振り直すんで接触不良だと思うんですが…
接点になりそうな場所は拭いてみたつもりなんですが、接点洗浄剤でも使わないとダメなのかな?
まあ、内臓露出計の表示上だけの問題なんで気にしなければどうって事ないですけどね。


やっぱり気になる
露出計の不安定な動作が続く。
数日放っておいてから触ったりすると不安定さに拍車がかかる。
で、またバラす。 (シャッターまでは簡単に到達できるので結構気楽)
シャッター速度リング内側の接点部分などをアルコールで拭くがどうもすっきりせず。
思い切ってシャッター速度リングを洗剤で洗ってみる。
十分乾燥させてから再組み立て。
これで不安定さは解消されました。 めでたしめでたし。


がっくり
いつの間にか、また露出計が不安定になっている。
で、いろいろイジッているうちにセレン周りのプラスチック枠が割れちゃった (涙)
試写
Kodak T-MAX 400 Microdol-X (1:3) EI200
マニュアル撮影の機能が失われた訳じゃないのいで、まあいいか。

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