IBANEZ
LR10  '80
Lee Ritnor model

   
さんざんダメ出ししちゃったけど
アーム付けちゃいました(笑)
   
 それまでGIBSON ES−335を使いつづけてきたリー・リトナーが IBANEZと長い時間をかけて共同開発したシグネイチャーモデルがこのLR10である。アルバム「RIT」でメイン使用された。
 センターブロックはメイプル+マホガニーの2層構造で、それにあわせるように非対称シェイプのネックもマホガニー+メイプル+マホガニーの3プライを採用し、中低音と高音をバランスよく引き出している。指板はブラジリアン・ローズウッド(ハカランダ)。PUはアルニコマグネットとアメリカンワイヤーを使ったLRスペシャル。

 リトナー自身はしばらくするとケーラーのアーム2210(パーム・アーム付き)を取り付けてしまい(普通そういう事するか〜。開発で苦労された人のことを考えると涙が出そう)、がっかりさせられたがそれでもステージでメインに使っていたようでそれなりに気に入っていたのかもしれない。


 トラ目のあまり出ていないものも結構目にするが、これはTOP,BACKともきれいなトラ目が出ている。80年12月製の初期物。(なんせリトナーがIBANEZにOKを出したのが80年10月で79年の2月以来実に5回のサンプル提出が重ねられた後のことであった。)
 フィードバックを抑える為にFホールに黒いカバーがつけられているが、鳴りを優先して外してしまった。
本来はボディの中にはダクロンと呼ばれる繊維材が詰められているがこれはリトナーがボディに手を触れると微妙にサウンドが変化してしまうのでそれを防ぐ為(というか最初から変化させて)のこだわりの仕様である。
 この他リトナーは80年代中期にはロードスターUシリーズも使用していた。

追記/86年の「バンデッド・トゥゲザー」では数曲のソロ・パートをケーラー付きのLR10で録音している。(2002.01.02)

        RIT/1981