「ストリート オブ ファイヤー」(STREETS OF FIRE)
映画のオープニング。
タイトルには
"A ROCK & ROLL FABLE"(ロックンロールの寓話)
"ANOTHER TIME ANOTHER PLACE..."(いつか どこかで・・・)
そしてオープニング・ソング『NOWHERE FAST』で一気に物語の世界に引き込まれる。
そこは音楽(ロック)が溢れ、クルマとバイク、銃とナイフ、男と女、誰もが憧れる世界。
監督のウォルター・ヒルが「10代の時に観たような完璧な映画を作ろうと思った」と語っているとおり、
まさに「いつか どこかで」観たような懐かしい、そして何度観ても胸踊る映画である。
この作品を観る度に思うのだが、やはり映画というのはエンターテインメント(娯楽)なのだな、と。
〜新たに手に入れたマーキュリーのコンバーティブルで街中を飛ばすトムに姉のリーバがいう〜
リーバ:
「危ないわ」
トム:
「盗んだ車だ。試運転さ」
リーバ:
「子供なんだから」
トム:
「子供は楽しいぜ」
〜炎燃え盛る中、初めて相対したトムとレイブン〜
レイブン:
「趣味の同じ奴に遂に出会ったぜ」
トム:
「ツイてるな」
レイブン:
「俺はな。だがお前はツイてねえ。逃げられると思うか 大バカヤロー」
トム:
「俺には銃がある」
レイブン:
「俺にもあるぜ。名を教えろ」
トム:
「トム・コーディだ」
〜ラスト エレンとの別れのシーン〜
エレン:
「行くのね」
トム:
「そうだ」
エレン:
「止めてもムダね。言うことはないの?」
トム:
「お前の生き甲斐は歌だが― 俺は衣装運びにはなれん。でも必要な時には 来る」
初めてこの映画を観たのは、確か高校生の頃であった。
土曜の夜、テレビで放映していたのを何の気なしに観て随分と興奮したものだ。
主役マイケル・パレのニヒルでクールな格好良さ(大根役者との声もあるが・・・)
ヒロイン、ダイアン・レインの可憐さ(リズム感がない、と監督に言われたらしいが・・・)
勧善懲悪の単純なストーリーの妙。
そして主題歌とも言える『TONIGHT IS WHAT IT MEANS TO BE YOUNG』(邦題「今夜は青春」、
ドラマ「ヤヌスの鏡」の主題歌としてカバー曲が使われていた。ちなみに作曲はジム・スタインマン)が流れる中、
クルマに乗り込み去って行くエンディング。
何から何まで心に焼き付いた。僕にとって青春を代表する映画なのだ。