***外観デザインを内部に持ち込む***
このお宅は代々、和琴等の邦楽器を扱うご商売をされていて、その関係の来客が将来予想されるため、サロン的な要素も意識しながら計画しました。 外から池を渡って引き分け戸を開けるとそこは既に応接室。 この部屋の計画段階で特に意識した点は、外観デザイン、素材感をそのまま内部に持ち込んで、全体的に和風に仕上げるという事でした。
コンクリート打ち放しに檜と縁なし畳を絡ませ、冷たさと暖かさを同居させることにより、ひと味違った雰囲気を醸し出しています。 奥に段差をつけた畳コーナーを設けていますが、それは全体に変化を付けると同時に、畳に座った目線と板張りの上にいる時の目線を揃えることを意識しています。
***2階LDKはロフトと一体化した空間構成***
敷地面積が約30数坪典型的な都市型の敷地です。 敷地を最大限に利用して欲しい、という施主の希望と用途地域から平面的に面積を確保することが難しいという点を考慮して、縦にゾーン分けしました。 地下に浴室などの水回り+納戸、1階に接客などのパブリックスペース、2階に家族のみのプライベートスペースを配しました。
住居部分はLDK+個室二部屋、という構成ですが、極力空間を仕切らず広く使うことを考えました。 また、家族室上部には子供しか立てない程度のロフトを設け、空間的な広がりと変化が得られるようにしています。 いつのまにかこのロフトが子供さんの一番のお気に入りの場所になっています。
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