今回計画した敷地は、大変交通量の多い目黒通り沿いに面した48坪の敷地でした。
地階と5階をオーナーの営んでいる楽器店が使い、1〜4階をテナントに貸すという計画でスタートしました。 「オーナーからは、この通りの活性化に繋がるようなそして、ここから地域に発信できるような建物としたい」という要望がだされ、それを受けて計画をスタートしました。
北側に目黒通りを背負っていましたが、住居系の用途地域で、しかも方位が東に振れていたため、ボリュウムを確保する上で北側斜線と日影規制との戦いでした。 1〜4階を事業用として考えることもあり、事業収支上も、少しでもフロアー面積を確保することも重要で、相反する条件に悪戦苦闘しました。
一番厳しい日影規制から、最大ボリュームを確定し、デザインに落とし込んで行きました。 フロントの斜めの壁は、このビルのひとつの特徴ですが、日影規制が産み出したと行っても過言ではありません。
1990年に完成したこのビルは、時を経て相続の関係で売却され、1999年に新しいオーナーの元へ・・・・・。
現在のオーナーも、このビルを大変愛していただき、フルリニュアルのうえ、B1Fでサンプラーを、1Fで陶磁器、ジュエリーのアンティークを扱っています。 最上階は住居として息子さんがお住まいになっています。
また最近、この地域には、各種アンティークを扱う店が増え、面的なつながりも、ひとつの特徴となっています。
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