IARV情報(2018,04,01)
IARV情報(2018,02,09)でお知らせした通り、当会の友好NGO団体「
日本パレスチナ医療協会(JPMA):現「アル・ジスル
」(JSR)が、平成30年3月31日を以て解散いたしました。この度、同会の奈良本代表より解散のご挨拶が当会宛て送られてまいりましたのでお知らせいたします。なお、「アル・ジスル」は「日本とパレスチナを結ぶ情報の公開業務」を行ってまいりましたので、同会のパレスチナ現地情報の最終版を、併せて掲載いたします。また、今後、パレスチナに関する情報についてお知りになりたいことがあれば、直接、同会事務局長宅、奈良本さん(立教大学教授)宛、お問い合せください。また、当会(IARV)理事の野村豊会員も、横浜ロ−タリ−クラブ代表として、度々ガザ地区を支援のため訪れておられますので、現地の最新情報を持っておられることと思います。ご参考になさって下さい。 IARV理事長 JA1UT 林義雄
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■□ JSRからご挨拶 □■
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皆さま
JSR(正式名称「アル・ジスル−日本とパレスチナを結ぶ」)は、今月末をもっ て解散します。
アル・ジスルの前身「日本パレスチナ医療協会」(略称JPMA)の発足は、31年前 の1986年。主としてパレスチナ赤新月社への支援、さらには、西岸・ガザ地区や その他のパレスチナ難民キャンプなどへ医療その他の専門家、ボランティアを派 遣するなどの活動を続けてきました。
その後継組織、JSRは、2011年に発足、現地の情勢を伝える「ニュース速報」を 主体とするメールマガジンの発行、公開講演会や学習会の開催など、パレスチナ 関係の情報伝達を中心とする活動を続けてきました。
国内のメディアでは、パレスチナに関する報道がきわめて少なく、日本の一般市 民がパレスチナで起きていることを知り、考える材料があまりにも少ないという 思いがありました。
さまざまな方からのご協力もあって、メールマガジンの読者も1000人を超え、JS Rの活動も一定の評価をいただくようになりました。
しかし、スタッフの高齢化など、事情があって活動の継続が困難になり、昨年の 運営委員会で今年度末(2018年3月31日)をもって、当会を解散することを正式 に決定しました。
JPMAの時代を含め、多くのボランティアの皆様を含め、皆さまから多大なご協力 をいただき、零細NGOながら、日本とパレスチナを結ぶ「架け橋」として、多少 なりとも人々のお役に立てたのではないかと思います。
今も、パレスチナでは、人々が占領軍や入植者に撃たれて死傷、子どもや女性を 含む多くの人々が、未明の一斉手入れで捕まり、暴力的な尋問を受け、住宅を壊 され・・・といった日常が続いています。いつこんな日々が終わるのか、予測も できません。
JSRは解散しますが、パレスチナに正義に基づく平和が訪れる日まで、今後も私 たちは、それぞれの場で活動を続けたいと思っております。
これまでのJPMAとJSRに対する、物心両面にわたるご支援に厚くお礼申し上げま す。長い間、本当にありがとうございました。
当会解散に当たり、これまで使っていたメールアドレス、専用電話、預金口座な どは、順次閉鎖します。運営委員会と事務局は、残務整理のため、しばらく存続 しますが、今後のご連絡は、以下の事務局長宅へお願いいたします。
E-mail:
Naramoto@hosei.ac.jp
Tel. 042-754-2040
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■□ ニュース速報 □■
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多分、これが、JSRから最後のニュース速報になると思います。
この間、それほど大きなニュースはありませんでした。今回のニュース速報は、 まさに、パレスチナ/イスラエルの日常を示しているといえましょう。ただ、パ レスチナ側がイスラエル側に入る大規模な非武装デモを計画、イスラエル軍は実 弾射撃してでも阻止しようとしている(27日)ので、今後何が起こるかはわかり ません。
イスラエル兵を平手打ちする動画が流れ、突然有名になった少女、アヘド・アッ タミーミ(17)は、司法取引の結果、12件のうち4件の起訴事実を認め、8か月の 服役プラス罰金刑を受けることになりました。それにしても、仮にイスラエル人 の少女が自国の警官に平手打ちしたとして、軍法廷で裁かれたり、短期間でも服 役したりすることは考えられません。占領下で生きることがいかに厳しいものか わかります。
ピース・ナウの入植地に関する年次レポートが発表されました(25日)。トラン プ政権の成立のもと、イスラエルのネタニヤーフ政権の支援を受けて、西岸地区 での入植住宅建設が加速しています。
こんな時、イスラエルでも違法とされるアウトポストを撤去された入植者たちが、 新たな入植地へ移住することになりました(27日)。厚顔無恥なやり方ですが、 今では大きな記事になりません。
30日は「土地の日」。第一次中東戦争以来イスラエル領になったガラリや地方で、 1976年、大規模な土地の強制収容に抗議するイスラエル国籍のパレスチナ人に治 安部隊が発砲、多数の死傷者を出した事件から42周年になります。大規模非武装 デモは、この日に予定されています。
以下、3月20日以降のニュースです
【3月20日(火)】
■イスラエル軍、東エルサレムの難民キャンプで20人検束■
イスラエル軍は、翌日未明までに、東エルサレムを含む西岸各地で一斉捜索、パ レスチナ人28人を検束した。東エルサレムのシュファト難民キャンプでは20人、 このほか、ナーブルスやヘブロンなどで8人が捕まった。(3/21 Maan News)
【3月21日(水)】
■イスラエル「シリアで建設中の原子炉を2007年に空爆した」■
イスラエルは、2007年にシリアで建設中の原子炉だったとされる施設に対して行 われた空爆は、イスラエル軍が実施したと初めて確認した。同国メディアが伝え た。
空爆はこれまでもイスラエルが行ったとされていたが、公式には確認されていな かった。イスラエルは、敵対関係にあるイランが内戦を機にシリアでの存在感を 高めていることを強く懸念している。10年以上たったこの時期に空爆を初確認し たのは、イランを警告する狙いがあるとみられる。
イスラエルは「イスラエル空軍の戦闘機が07年9月5〜6日の夜間に空爆し、施設 の破壊に成功した」とした。(3/21 共同)
■アヘド・アッタミーミ(17)の弁護側と軍法廷で司法取引成立■
自宅に近づいたイスラエル兵を平手打ちした画像で知られるようになった、パレ スチナ少女、アヘド・アッタミーミ(17)の弁護側とイスラエル軍法廷で司法取 引が成立、弁護側は、アヘドの起訴事実12件のうち、平手打ちなど4件を認める ことで、比較的短期間の刑期とすることが決まった。
複数の消息筋によると、8か月の服役プラスNIS5,000($1,437)の刑が科せられ るが、関係筋によれば、「とくに重くも軽くもない」という。イスラエル軍側は、 この事件が長引いてメディアで報道されることで、軍の国内と国際社会でのイ メージ低下を避けたかったと、関係筋はみている。
アヘドのいとこと母についても司法取引が成立、ともに、求刑より軽い刑となる。 (3/21 Haaretz)
【3月22日(木)】
■ガザ地区ハーン・ユーニスの無人地帯へ軍用ブル6台侵入■
イスラエル軍は、ハーン・ユーニス東部の境界ガザ側無人地帯に、複数のドロー ンと6台のブルドーザーを侵入させ、整地を強行した。このようなガザ地区無人 地帯への軍用ブルドーザーの侵入や農作業中のパレスチナ人らへの発砲は日常化 している。(3/22 Maan News)
【3月23日(金)】
■イギリス外務省「イスラエルはパレスチナ人未成年者の獄中待遇改善を」■ 同日のHaaretzによると、イギリス外務省は、アヘド・アッタミーミ(17)の弁 護側と軍法廷の司法取引が成立したことを受けて、イスラエルがパレスチナ人未 成年者への獄中の待遇を改善するよう呼び掛けた。(3/23 Haaretz)
【3月24日(土)】
■米国ヘイリー国連大使「人権理事会はイスラエルに偏見」■
イスラエルを批判する5つの決議が国連人権理事会で採択されたことで、アメリ カのニッキ・ヘイリー国連大使は、「人権理事会は、対イスラエルで大きく偏向 していることを、多くの諸国が認めている。諸国は変化を要求すべきだ」との声 明を発表した。
イスラエルに関する25日に採択された決議は、「占領下のゴラン高原における人 権」「東エルサレムを含むパレスチナ占領地における人権」「占領下の東エルサ レムを含むパレスチナとゴラン高原におけるイスラエル入植地」「東エルサレム を含むパレスチナ占領地における国際法違反すべてについて、正義と説明責任を 求める」の4本。
同理事会は、イランと北朝鮮を批判する決議をそれぞれ1本採択したが、イスラ エル批判に偏り過ぎているとヘイリー大使は強く反発した。(3/25 JTA)
【3月25日(日)】
■2017年の入植地建設は、年平均を17%以上上回る■
入植地建設に反対しているイスラエルの平和団体「ピース・ナウ」は、入植活動 に関する年次報告を発表した。報告によると、2017年に建設が始まった入植者住 宅は2783戸で、09年のネタニヤーフ政権成立意向の年平均を17%超える。
このうち、78%の新設住宅は、「ジュネーヴ・イニシアティヴ」で提案された
(イスラエルと独立パレスチナ国家予定地)境界の東側。また、新設の36%が建 設済みの「分離壁」の東側、さらに46%が計画中の「分離柵・壁」の東側にあり、 わずか18%がそれらの西側となっている。
また、少なくとも10%に当たる282戸は、イスラエル国内法でも違法建築で、内2 34戸がアウトポストだという。
こうした入植地住宅建設は、ネタニヤーフ政権による支援が加速しており、2017 年のトランプ政権成立でブレーキが外れたことも一因だという。(3/25 Peace N ow)
レポート全文:
https://trailer.web-view.net/Show/0X66B08F8C9F42CE81AFB722C1F1E93E1A71FA4C76FC231943FA7FC0E8E7F10838552835B8FF6C759D.htm
■イスラエル軍、ハーン・ユーニスの3カ所を空爆■
ハマースのファウジ・バルフーム報道官は、イスラエル軍が、同日未明, ガザ地区南部ハーン・ユーニスの3カ所にあるイッズ・アッディーン・アル・カ ッサーム旅団(ハマースの軍事部門)の施設を空爆したが怪我人などはなかった、 と述べた。
イスラエル軍は、パレスチナ人4人が地下トンネルからイスラエル側に入り、地 下防護壁工事用の重機を破壊したことへの報復だと説明した。
一方、目撃者によると、ハーン・ユーニスのイスラエル境界沿いパレスチナ側の 「無人地帯」にイスラエル軍のブルドーザー5台が侵入、「整地作業」を行った。 (3/25 Maan News、Y-net News)
【3月26日(月)】
■イスラエル軍、西岸地区でパレスチナ人43人以上を検束■
現地からの情報などによると、イスラエル軍は、同日未明、東エルサレムを含む 西岸地区各地で一斉手入れを断行、女性を含めパレスチナ人少なくとも43人を検 束した。
エルサレムでは、夫婦一組を含めて11人、このほか、ジェニーン、カルキーリヤ、 ヘブロンなどでパレスチナ人を捕まえた。
イスラエルの監獄には、裁判抜きの「行政拘留」によるものを含め、パレスチナ 人7000人以上が収監され、うち13人はパレスチナ立法評議会議員。
(3/26 Press TV)
■アモナ・アウトポストの入居者が新設のアミハイ入植地へ移転■
同日のY-net Newsによると、アウトポスト(イスラエルでも違法とされる仮設入 植地)の元住民25世帯は、代替入植地として新設されたアミハイに移転、入居式 が行われる。アミハイには、このほか15家族が移転する予定。将来、同入植地の 入居者は1100家族が予定されている。
アモナ・アウトポストは、違法とのイスラエル最高裁の決定で撤去されている。
(3/26 Y-net News)
■イスラエル閣僚「エリコ農産加工団地でパレスチナ側との協力関係は良好」■
イスラエルのツァヒ・ハネグビ地域協力相は、東京都内で毎日新聞と会見した。
西岸地区で日本が支援するエリコ農産加工団地(JAIP)プロジェクトに関し「イ スラエル側と現地パレスチナ側の協力関係は良好だ」と評価した。
イスラエルとパレスチナの関係は、トランプ米大統領の「パレスチナ=イスラエ ルの首都」宣言(昨年12月)で特に悪化。イスラエル=交渉の中断が続くが、JA IPに与えた影響に関し、ハネグビ氏は「全くない」と否定し、プロジェクトがイ スラエルとパレスチナ間の緊張緩和に貢献することへの期待を表明した。
JAIPはパレスチナの産業振興や雇用創出のため現地の農産品などを加工し、 ヨルダン経由でアラブ諸国や欧州に輸出することを目指している。日本、パレス チナ、イスラエル、ヨルダンが協力する「平和と繁栄の回廊」構想の一環。日本 の外務省によると9社がオリーブせっけんや梱包(こんぽう)材などを製造し、 製品は主に西岸地区で流通している。(3/27 毎日)
【3月27日(火)】
■元モサド長官「首相とその側近は、国益より私益を優先」■
モサド(イスラエルの対外諜報機関)のダニー・ヤトム元長官は、イディオト・ アハロノート紙などとインタビュー、同紙によると、ネタニヤーフ首相とその側 近らが、「国益よりも自分たちの利益を優先させている」と厳しく批判した。
ヤトム元長官は、ネタニヤーフ首相らが汚職容疑で警察の捜査対象となっている ことを指摘、また「外交政策の惰性のため、イスラエルはバイ・ナショナル国家 に向かっている。これは、(イスラエルにとって)民主的ユダヤ国家としての終 わりにつながる」と語り、地中海からヨルダン川までの地域(イスラエルとガ ザ・西岸地区)の人口統計を示した。
これに対し、ナフタリ・ベネット教育相(ハバイト・ハイェフーディ)は「はっ きり言って嘘だ」「イスラエルは良い方向へ向かっている」とツイッターで反論 した。(3/27 Reuters)
【3月28日(水)】
■イスラエル軍「帰還のデモ、イスラエル入り阻止に実弾射撃も辞せず」■
パレスチナ人は、「ナクバ」(*)70周年記念行事として、30日、非武装の大 規模デモ「帰還の行進」でイスラエル(グリーンラインの向こう側)入りを計画 しているが、イスラエル軍と治安当局は、デモ阻止の準備にかかった。実弾射撃 でパレスチナ側に死者が出ることも想定している。
同日、イスラエル軍のガディ・エイゼンコット参謀総長は、軍情報部指揮官の会 合で、ガザ地区の状況が「爆発寸前」で「この地区住民の生活と安全に打撃を与 える危険がある」と述べた。
また、シン・ベトのアルガマン長官は、柵を超えてイスラエル側に来るパレスチ ナ人の阻止が軍の主要な任務だと語った。
さらに、軍占行政調整官、ヨアヴ・モルデハイ中将は、パレスチナ側のバス会社 に、デモ参加者を運ばないよう警告した。(3/29 Haaretz)
*ナクバ:「破局」「大惨事」などを意味するアラビア語。具体的には、1948年 のイスラエル建国前後に、数十万人のパレスチナ人がシオニスト民兵(後、イス ラエル国防軍)によって、虐殺や追放に遭った一連の事件を指す
(出典:AP、Haaretz、JTA、Maan News、Peace Now、Press TV、Reuters、 Y-net News、共同、毎日)
<注1> 2007年以来、事実上分裂状態にあったパレスチナ自治政府は、2014年 6月、統一内閣を発足させました。懸案の西岸地区とガザ地区の行政組織統合は、 2017年10月12日のファタハ・ハマース和解合意でようやく緒に就いたところです。 しかし、2014年の協定で、6ヶ月以内に行うことになっていたPLC(パレスチ ナ立法評議会)と大統領の選挙がいつ行われるのか、自治政府が何時から正常に 機能するのか、予測は不可能です。関係者のタイトルなど、一貫性に欠けること もあると思いますが、ご了承ください。
<注2> 2012年9月の国連総会決議で、パレスチナは、国連の「オブザーヴ ァー国家」として承認されました。「パレスチナ国家」「PLO」「パレスチナ 自治政府」の関係がどうなるのか、国際法的にも微妙な問題があります。パレス チナの組織やパレスチナ人の役職などをどう表現するか。この点についても、そ の都度判断することにします。
<注3> 各ニュース記事末尾の(カッコ)内は、その主なニュース源です。必 ずしも、元の記事の翻訳や抄訳ではありません。とくに断らない限り、Webサイ ト上の情報です。日本語ニュースの場合、固有名詞の表記などは、編集者の判断 で変えることがあります。
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■□ 特別レポート □■
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■パレスチナ自治政府の電力料金支払い拒否が招いたガザ電力危機■
──その経過──
2017年4月、パレスチナ自治政府が50MW/day分のイスラエルへの電力料金の支払 いを拒否したことにより、ガザ地区は未曾有の電力危機におちいりました。これ は、自治政府(ラーマッラー)が、事実上のガザ政府との抗争で、ガザ住民を人 質にとったようなものです。今年1月に自治政府が支払いを再開し、以前の状態 に復帰しています。危機の間、70MW/dayの電力がイスラエルから輸入されていま した。この料金は自治政府が払っていたのか、国連・湾岸諸国等他の援助組織が 払っていたのか不明です。
しかし、ガザの電力需要の3分の2は、イスラエルからの送電によっています。
5月には100%がイスラエルからの輸入によるものでした。基本中の基本である電 力が完全にイスラエルに依存している、牛耳られていることがわかります。
国連人道問題調整事務所(OCHA)のサイト
https://www.ochaopt.org/page/gaza-strip-electricity-supply
およびJSRメルマガを参考に経過をまとめました。
ガザはすでに弱体化した生活諸条件のもとで、ここ十年間慢性的な電力不足に置 かれている。事実上のガザ政府と西岸に拠点をもつ自治政府との抗争の激化で、 2017年4月、状況はいっそう深刻化した。電力不足は、保健、水道、下水設備、 弱体化したガザ経済、とくに工業と農業など、最低限の行政サーヴィスに深刻な 打撃を与えた。以下のデータは、ガザにおける電力供給に責任を有しているガザ 電力配電会社(GEDCO)から日々、国連人道問題調整事務所(OCHA)が提供を受け たものである。
各月1日あたり電力供給量(2017年1月〜2018年2月)メガワット/day
(合計)(ガザ発電所)(エジプトから輸入)(イスラエルから輸入)
1月 186 60 6 120
2月 197 65 13 119
3月 182 55 9 118
4月 150 21 10 119
5月 126 0 0 126
6月 133 18 11 104
7月 127 55 1 71
8月 123 53 0 70
9月 140 57 13 69
10月 127 48 9 69
11月 136 51 14 70
12月 125 52 3 70
<2017年>
1月 166 44 14 108
2月 143 19 0 120
各月1日当たり電力供給時間
(平均) (最低) (最高)
<2017年>
1月 7時間 5時間 9時間
2月 7 7 8
3月 8 7 9
4月 7 5 8
5月 5 5 6
6月 6 4 7
7月 5 2 7
8月 4 3 5
9月 5 3 6
10月 4 4 5
11月 5 3 5
12月 5 3 5
<2018年>
1月 6 5 8
2月 5 4
2017年6月にイスラエルは送電削減を開始、7月から4割削減した。一方ガザ発電 所は燃料不足で発電余力がなく、エジプトからの輸入はもともと少なくきわめて 不安定。その結果従来平均1日7時間程度だった電力供給時間が5時間に減少した。
7月22日は、ガザ発電所からもエジプトからも給電がなく、イスラエルからの7 0MWだけとなり、1日2時間の電力供給となった
1月にパレスチナ自治政府が50MW/day分の支払いを再開し、1月8日からイスラエ ルからの送電が従来の120MWに復帰し、現在にいたっている。
以下はその間の経過。
●2017年4月下旬パレスチナ自治政府は、イスラエルがガザ地区に供給している 電力料金の支払いをただちに停止すると通告
●2017年6月中旬、イスラエルの治安閣議は、ガザ地区への送電を削減すると決 定
●6月18日までほぼ毎日120メガワットイスラエルから送電があったところ、6月1 9日112MW、6月20日100MW、6月21日88MW、6月22日から7月5日までは72 MWまたは80MW、そして7月6日からは一貫して70MWに下がり2018年1月7日まで続 いた。
●今年1月初頭パレスチナ自治政府が電力料金の支払いをイスラエルに約束した ことにより、1月8日に120MWに復帰し現在に至っている。
その間の詳細はJSRメルマガでうかがい知ることができます。以下に再掲します
(記事の一部、省略)。
【4月27日(木)】
■◆PA(ラーマッラー)がガザ地区への電力料金支払い停止◆■
イスラエル占領当局調整官ヨアヴ・モルデハイ准将によると、パレスチナ自治政 府(ラーマッラー)は、イスラエルがガザ地区に供給している電力料金の支払い を、ただちに停止すると通告した。
占領当局によれば、イスラエルは10の送電経路を通じて、ガザ地区へ125メガワ ットを供給。これは、同地区の電力需要の約30%であり、電気料金は推定で毎月 NIS4000万(約$1100万)。イスラエル側がパレスチナ自治政府に引き渡す、 代理徴収税から天引きしている。
ガザ地区が一日に要する電力は約400メガワットだが、同地区は、発電所燃料や 設備パーツの不足などによる慢性的な電力不足に悩まされている。パレスチナ自 治政府による電力料金の支払い停止は、同地区の生活条件の悪化をさらに深刻化 する。
ハマースのサミ・アブー・ズフリ報道官は、自治政府のやり方は「正気の沙汰で はない」と激しく非難した。
パレスチナ自治政府は2014年6月に形式上は統一されたが、その具体化を巡る対 立で、西岸地区とガザ地区の行政統合は進まず、事実上、ガザ地区にはハマース 政府が存続。西岸政府が、統合実現へ向けてハマースへの圧力を強めるために、 電機料金支払いカットの強硬策に踏み切った。
国連のロバート・パイパー人道問題調整官は、「一日20時間分の電力が不足し、 予備の(発電所)燃料も底をつき、住民への基本的なサーヴィス維持が危機にさ らされている」と警告した。(4/7 Haaretz, Reuters)
【5月25日(木)】
■◇PA、イスラエルからガザ地区への送電料金支払い停止を通告◇■
イスラエル軍占領地調整官は、パレスチナ自治政府(ラーマッラー)から、ガザ 地区への電気料金支払いを直ちに停止すると通告があったことを明らかにした。
アッバース大統領は、12日、パレスチナは「非常に危険な分裂状態」にあり、こ れを回避するため「近く、これまでになかった手段を取る」と警告していた。
自治政府はすでにガザ地区在勤公務員の給与をカットしており、ラミ・ハムダッ ラー首相は、ハマースが妥協に応じるまで続けると言っている。
同地区内電力の約30%を供給するガザ発電所は、燃料切れのため、先月17日から 停止。ガザ地区の電力供給は危機に瀕している。(5/27 BBCほか)
【6月12日(月)】
■イスラエル、ガザ地区への送電削減■
イスラエルの当局者によると、イスラエルの治安閣議は、ガザ地区への送電を削 減すると決定、この結果、同地区住民が使える電気は、1日当たり平均4時間か ら、わずか45分に減少する。「これは(アッバース大統領の)決定によるもの。
イスラエルによるガザの電気料金支払いは不可能になった」とギラド・アルダン 公安相は軍ラジオに語った。(6/12 Reuters)
【6月19日(月)】
■イスラエル電力、ガザ地区への送電を8メガワット−45分相当削減■
ガザ電力会社によると、イスラエル電力会社は、同朝からガザ地区への送電量を 120メガワットから8メガワット削減した。この結果、ガザの住民が電力を使え る時間は、1日4時間から3時間15分になる。
ガザ電力危機解決のための協議が、料金支払いの用意を表明しているヨーロッパ や湾岸の数カ国の間で行われているという。
西岸政府は、ガザ地区医療への資金の移転も停止。このため、「人権のための医 師団」によると、約240人の子どもと、数百人のガンや嚢胞性線維症患者の治療 が止まっている。
ハマースのファウジ・バルフーム広報官は、今回の危機の原因が、パレスチナ自 治政府(西岸)とくにアッバース大統領とイスラエルにあると述べ、「こうした やり方は、次の爆発を招くだけだ」と警告した。(6/20 Haaretz)
【6月20日(火)】
■ガザ地区への電力供給、さらに600万キロワット削減■
ガザ電力会社によると、イスラエル電力会社は、同朝からガザ地区への電力供給 をさらに600万Kwカット、この結果、ガザ市と北部ガザの通電時間は、わずか2時 間半となる。
この電力危機に関して、イスラエルの政治・軍事・経済界指導者が集まるヘルツ リーヤ会議で、ガディ・エイセンコット中将(イスラエル軍参謀総長)は、「ガ ザ地区に24時間送電され、清潔な水と雇用が保障されることが、イスラエルの利 益にもなるのだが、一方、われわれが電気料金を払っている間に、彼ら(ハマー ス)がイスラエルに通じる地下トンネルを掘る資源も与えることになる」といっ たジレンマがあると語った。(6/20 Haaretz)
【1月3日(水)】
■◆パレスチナ自治政府、ガザ地区への送電再開をイスラエルに要請◆■
パレスチナ自治政府は、イスラエルに50メガワットの電力再開を要請、電力料金 支払いを約束したと発表した。ラミ・ハムダッラー首相は、「ガザ住民の困窮を 緩和し、生活を改善するため」と声明した。
送電再開は、パレスチナ自治政府(ラーマッラー)と(事実上の)ガザ政府間で、 昨年10月に行政組織統合などの協定が成立、一部が実行されたため、自治政府が ガザ制裁の一部を解除に踏み切ったことによるもの。(1/4 Reutersほか)
電力カットに関して、JSRを含む日本の市民団体が7月に発表した共同声明「ガザ 地区の電力危機解消を」
( http://palestine-forum.org/doc/2017/gaza-stm.html)
【1月7日(日)】
■イスラエルがガザ地区への全面送電再開へ■
イスラエルのユヴァル・スタイニッツ・エネルギー担当相は、8日までに、ガザ 区へのフル送電再開を指示したと述べた。同地区への送電は、昨年6月以降、120 メガワットから70メガワットに削減されていた。今回の措置で、50メガワットが 追加送電されることになる。(1/8 Reuters)
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■□「土地の日」集会□■
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主催:JAPAC(日本・パレスチナプロジェクトセンター)
1948年イスラエル建国=ナクバ(大災厄)70年、「土地の日」集会へ参加を! 「エルサレムをイスラエルの首都に」──横紙破り同士の面目躍如というべきか、 3月5日、人種主義・排外主義同盟のトランプとネタニヤフ・イスラエル首相の 両首魁が会談し、この5月にも在イスラエル米国大使館をエルサレムに移すと表 明しました。昨年12月の国連総会で「首都認定撤回決議」が圧倒的多数で可決 されたにもかかわらず。
在外の大使館は各国の首都に置く、という原則からすれば「大使館移設=首都認 定」であり、この表明は「我々は国連決議など歯牙にもかけませんよ」という国 際社会への挑戦にほかなりません。両国は昨年来、彼らの意に染まない活動を続 けるUNESCO(国連教育科学文化機関)への分担金拠出を拒否し、米国に至っては UNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)への拠出金も凍結し、各国の顰蹙を 買っています。
この横暴渦巻くさなかに42年目の「土地の日」を迎えます。今やパレスチナに おいては家屋破壊、強制退去をともなう国際法違反の入植地建設が常態化し、武 装した「ユダヤ人」入植者たちは明らかに戦略部隊としての役割を果たしていま す。
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■□ アラビア語講座案内 □■
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実践アラビア語講座
− 生きたアラビア語を学ぶ −
◎初級、中級クラス、ただいま若干名募集中
場所:新宿区内、渋谷区内他
内容: 初歩から読み書きができるようにするために正則アラビア語(国連での
公用語、全アラブ諸国共通の標準アラビア語)を基本から学びます。「シュワイ
ヤ シュワイヤ」(少しずつ、少しずつ)というアラブ共通の話し言葉にあるよ
うに練習問題を繰り返しながら「一歩、一歩」学んでゆきます。
費用等 通常コースの場合
3ヶ月で3万円(学生は相談可)、週1回90分 月に4回
詳しくは、ホームページ http://www.arabiyago.com/ をご覧ください。
連絡・問い合わせ先: 電話070-6930-4368 (松尾)
●このメルマガは自由にご転送ください。
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アル・ジスル−日本とパレスチナを結ぶ(略称JSR)
編集人:奈良本英佑
E-mail : jsr@krb.biglobe.ne.jp
Home Page : 工事中
TEL: 090-2167-4802
住所:〒 252-0331 神奈川県相模原市南区大野台6−7−3
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