父は、嚥下訓練(摂食機能療法)をしていないのに、担当医師は「痴呆・老衰だから回復しない」と言われました。だいたいこの医師は、患者本人を全く見ずに、顔も知らずに、入院当日の診断結果を私に言った人ですからね、私はあまり信じていないんです。
入院当日は、3種類の検査、血液、胸部レントゲン、心電図の時も、私はずっと父に付き添っていました。検査後も、ずっと一緒にいたので、医師が本人を見ずに、診断結果を伝えるなんてと思っていました。痴呆や高齢者が多い病院だからといって、機械的すぎる対応。看護師さん達はやさしく、人間味の感じられる方が多いのに。
父は、本当に、もう口から食べられないのだろうか? 毎日、見ている私には、少しづつ認識や体の機能が回復していることが分かります。痴呆と老衰以外に病気はないと医師も言っていたのだから、嚥下訓練をすれば、もしかしたら食べられるようにという願いがあります。父に「何か食べたいものは?」と聞いたら、「そば」「焼きそば」と紙に書いてくれました。1週間ほど前までは、「分からねえ」と言っていたので、意識がはっきりしてきたのだと思います。
・嚥下・摂食障害の口腔ケア
・神経筋疾患の在宅ケア:国立病院機構 刀根山病院 嚥下機能障害の原因と対処 嚥下機能障害の評価法 嚥下訓練 間接・直接嚥下訓練指導パンフレット
・嚥下障害に対するリハビリテーション:PEGドクターズネットワーク
嚥下訓練の間接方法として、「空嚥下」という方法もあります。父に「唾をごっくんと飲み込んで」と言っても、無理な日もありました。その日は、意識レベルが低いようで、ボールペンの先を唇に当てて何かしようとしていましたが、意味は不明でした。翌日は、意識レベルが高く、話をしているうちに、何度も唾を飲み込んでいたので、なるべく話をするというのも、嚥下の訓練になるようです。ただ、体力が低下しているらしく、車椅子に座っていても、自分の姿勢を保てなくなってきているのが、かわいそうな姿です。
家族の合意で、「胃にチューブはせず、点滴だけ」となったので、このまま食べられなければ余命は確実に2,3ヶ月しかありません。徐々に飢餓状態が進んでいくのです。
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2008年4月1日(火)
No.266
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