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2006年11月26日(日) 編集

馬と鴉

宿醉ひ

始發の時間まで表で話し込み、朝歸りしたらふらふらになつた。風邪かとも思つたが二日醉ひみたいだ。半日位半死半生の體。何種類かの酒を一度に澤山飮むものではない。

ジャパンカップは家で觀戰した。

二册讀了

ラテン語の世界―ローマが残した無限の遺産 (中公新書)

ラテン語の世界―ローマが残した無限の遺産 (中公新書)

印象に殘つたフレーズ。

ラテン語の一見複雑怪奇に見える変化形の背後には、実に整然たる、ほとんど数式の行列にも見まがうほどの論理性が存在することが見えてくるのである。各単語はざまざまに形を変えるのだが、その形のひとつひとつの現れを「形式」と呼ぶとすると、それらの「形式」には常にその形式特有の「意味」が付随しているのである。(略)

「形式」が「意味」を明示すること、「形式」と「意味」との対応のなかに見られる論理性。これがラテン語にはあり、近代諸言語にはない特性である。


ラテン語は、物事の記述における厳密さを極限までに追い求めようとする言語なのである。ラテン語に内在するこのメカニズムこそが、西洋世界の共通学術語としての地位を長く保ちえた理由である。

あと是非とも著者には、續編として『ロマンス語の世界』を書いて欲しい。

文芸批評論 (岩波文庫)

文芸批評論 (岩波文庫)

エリオットは私好みの批評家だ。

榎の僧正榎の僧正 2006/11/27 18:11 記事とは関係ありませんけれども、一応かなづかひに関係することなので書きたいと思ひます。いまこちら(http://meta.wikimedia.org/wiki/Requests_for_new_languages/Ancient)において、文語体のウィキペディアを作成しようといふ提案がなされ、議論がされてをります。賛成が多ければ早くに成立すると思ひますので、もし興味がありましたら、リンク先でSupportとお書きくだされば、助かります。手順は次の通りです。

1、まづ画面の右上にある「Log in/create account」といふところをクリックし、メタウィキのアカウントを取得します。
2、ログインした状態で下の方にある「Classical Japanese」といふ項目を編集し、Supportと書き込みます。その際末尾に必ず--~~~~と入力してください。

なほ参考までにですが、2ちゃんねるに関連スレがあるので書きます。
古文・漢文板 ヰキペヂアの文語体版を始めませう  
http://academy4.2ch.net/test/read.cgi/kobun/1162102337/
言語学板 ★格調高く美しい「 文語 」を教育課程に!★
http://academy4.2ch.net/test/read.cgi/gengo/1155140738/

拙文で申し訳ありませんでした。

funaki_naotofunaki_naoto 2006/11/29 01:22 はてなグループと云ふ手もあります。

2006年11月25日(土) 編集

晴れ

府中競馬場にて、ジャパンカップダートを見る。馬券は外れ。シーキングザダイヤはよく見えたのだけれど、單勝は買ふべきではなかつたか。

堀尾@阿佐ヶ谷ヴィオロン

其の後友人のライブを聞きに行く。歌を聽いた。

例によつて朝まで飮む。

2006年11月23日(木) 新嘗祭 編集

「鎌倉 円覚寺の名宝」展

五島美術館へ行く。多くの袈裟が展示されてゐたが、生憎私には袈裟の有難さが分らない。猫に小判であつた。今日は庭園を廻る。多層塔や小さな石佛があちこちにあつた。

けふの買ひ物

イエスという男 第二版 増補改訂

イエスという男 第二版 増補改訂

さんずいあそび

さんずいあそび

やさしく読む国学

やさしく読む国学

人物や學説の紹介だけでなく、國語に就いても一章割かれてゐる。當然「現代かなづかい」批判が繰り廣げられてゐる。

あとがきだけ正假名で書かれてゐるが、それは是非とも私はこの本を歴史的仮名遣ひ表記で書きたかつたのであると、しかし案の定と云ふか歴史的仮名遣ひの本の販売は現代人に受入れがたいとの版元の意向により、今回は断念し、せめて後書きだけは私の自由に書かせていただくこととしたとのこと。

出版社と云ふのは知らず識らずの内にか、讀者を見下す態度が自然に身に着くものらしい。

2006年11月22日(水) 編集

軌電のぬれ煎餠

小雪

山を越したと云ふのは嘘だつた。年末迄こんな調子。

2006年11月19日(日) 編集

  • 寒い。寐起きが格段に惡くなる。
  • 定例會に出席。

最近買つた物

トマスによる福音書 (講談社学術文庫)

トマスによる福音書 (講談社学術文庫)

日本語の歴史1 民族のことばの誕生 (平凡社ライブラリー)

日本語の歴史1 民族のことばの誕生 (平凡社ライブラリー)

文芸批評論 (岩波文庫)

文芸批評論 (岩波文庫)

蓮如のラディカリズム

蓮如のラディカリズム

編集研究

編集研究

古楽とは何か―言語としての音楽

古楽とは何か―言語としての音楽

さういへば新学社の近代浪漫派文庫つて割と正假名が遣はれてゐる。

鳩笛雑記帳「不亦〜乎」の俗解

the view from nowhereに明星大学研究紀要へのリンクが張られてゐます。PDFで本文が讀めます。

因にファイルの擴張子がphpになつてゐる。

2006年11月18日(土) 編集

三册讀了

キリスト教と日本人 (講談社現代新書)

キリスト教と日本人 (講談社現代新書)

著者も述べてゐるやうに、この本は宗教と云ふよりも宗教に纏はる歴史理解や受容の有り樣について書かれた、一種の文化史研究の側面が強い。讀み物としては樂しめるが、解釋ばかりが目に附く。

聖書の日本語―翻訳の歴史

聖書の日本語―翻訳の歴史

覺書。

日本のキリスト教受容は、西欧人によって伝えられたために、ともすると西欧の影響のみが表立っていた。ところが、今回改めて思い知らされたのだが、日本の聖書翻訳に占める中国語訳聖書の大きな比重は、キリスト教受容にも影響を与えずにはおかなかったであろう。あえていうならば、日本のキリスト教の受容は、聖書語に関する限り、儒教や仏教の経典と同じく、中国経由なのである。

むすび 中国経由のキリスト教という一面

「ゴッド」は神か上帝か (岩波現代文庫―学術)

「ゴッド」は神か上帝か (岩波現代文庫―学術)

單に言葉の飜譯といつた事柄だけではなく、valueやequality、そして等價交換といつた概念を通して、西歐文明の根本にある原理・原則*1に就いて詳しく書かれてゐる。頗る勉強になつた。

*1:そして其の背景には基督教がある。

2006年11月17日(金) 編集

職場にて

  • 山は越した筈なのだが、今度は別の處でてんやわんや。
  • 模様替へをする。

「活字書体の源流をたどる」展

先週の土曜に女子美アートミュージアム・アネックスへ行く。何年振りやら。先づ桑山弥三郎氏と板倉雅宣氏のギャラリートークを聞く。授業の一環なのか、學生達が押し寄せてきて結構込み合ふ。

對談形式ではなく、スライドを上映したり、レジュメ(築地活版の果たした役割)を用意してそれを解説をしたりと、それぞれが別々の内容で進める。殘りの時間で、展示されてゐる兩者のコレクションを、直に解説して貰つたのがよかつた。

かういふのを見てゐるとパネルのキャプションだけでなく、音聲ガイドが欲しくなる。

歸りは歩いて驛に向ふ。小田急相模原へ行く心算だつたのだが、相模大野に着いて了つた。何故だ。

買つたもの

活版印刷発達史―東京築地活版製造所の果たした役割

活版印刷発達史―東京築地活版製造所の果たした役割

講座でも紹介されてゐた。附録に活字見本帳の拔萃が載つてゐる。

f:id:funaki_naoto:20061112012755j:image

私の小さな本

  • 作者: 桑山弥三郎
  • 発行所/メーカー: 桑山デザイン室
  • 発売日: 2001/10
  • メディア: 単行本

圖録と買ひ逃してゐた『タイポグラフィ・タイプフェイスのいま。』会議録も購入。

2006年11月10日(金) 編集

けふの買ひ物

日本の文様その歴史 (ちくま学芸文庫)

日本の文様その歴史 (ちくま学芸文庫)

理想の出版を求めて 一編集者の回想1963-2003

理想の出版を求めて 一編集者の回想1963-2003

養老孟司のデジタル昆虫図鑑

養老孟司のデジタル昆虫図鑑

處で藤堂明保の 『漢字の起源』は讀むべきなのだらうか。

二册讀了

一言芳談 (ちくま学芸文庫)』を讀む。後ろに、「兼好・長明・一言芳談」と云ふ臼井吉見の評論のやうな解説が置かれてゐる。この文庫が筑摩書房の『日本の思想5』*1をもとにしてゐると云ふことは、この解説も流用したものなのだらうか。收録されてゐない作品のことばかり言及してゐるので、讀んでゐて何うにも欲求不滿になつて了ひ、もう一度徒然草や方丈記を讀まないと氣が濟まなくなつた。

かういふ古典は讀むと云ふより、もう眺めるといつた行爲に近いかもしれない。たゞ屏風やら佛像を眺めるのと變はらないものがある。

校注者の西尾實さんが解説でかう書いてゐる。面白かつたので以下覺書。

つれづれ草について研究した書物や論文になると、おどろくほど、それが文学作品であることを忘れて論じ立てているものが多い。

もちろん文学作品の研究においては、作家の思想を論じることも、教養を分析することも必要である。描かれている人物や場面をとりたてることも忘れてはならない作業にちがいない。が、そういう分析や抽象は、あくまで文学作品を文学作品として鑑賞し、文学的統一体として把握したうえでの批判的な分析であり、抽象でなくてはならない。わけても、つれづれ草のような随筆形態の文学作品を、統一体としての理解なしに断片的に抽象し、還元的に抽象したら、それはつれづれ草の思想でもなければ、つれづれ草の作者が造形した人物でも場面でもなくなってしまう。

つれづれ草のような、随時、随所、随意に成った随筆を、統一体としてみることには困難がある。とはいっても、ただの読者として、すなおな気持ちで読み進めさえすれば、文学作品の文学作品たる感銘はまとまって得られるが、はじめから研究というような態度で、めくじらを立てて読むと、文学の文学たるところは、文字の陰に姿をかくしてしまう。「つれづれ草は、ことばがやさしいから広く読まれるのだ」などとうそぶいている研究者の手におえないのは、このためである。

*1:「方丈記徒然草・一言芳談集」臼井吉見

2006年11月08日(水) 編集

「和英語林集成」と日本を開いた辞書展

日曜に明治学院大学へ行く。今囘はちやんと行く事が出來た。這入るとすぐ側に澁い建物があり寄り道する。明治学院記念館インブリー館の展示を覗く。歴史資料館には創立者達(ヘボン・ブラウン・フルベッキ)の資料と寫眞、明治初期に飜譯された聖書(馬太傳や路加傳等)、そして目玉としてグーテンベルグ聖書の複製も展示されてゐた。三百萬位したと云つてゐたが、實物は七億はすると云ふのを聞くと安く感ぜられるから不思議だ。

これらの建物は本格的な西洋建築なので趣がある。中を見て廻るだけで樂しい。

そして圖書館で辭書展を覗く。展示の内容としては、『和英語林集成』デジタルアーカイブスにある解説やトピックをもとに、明治期の日本に於ける辭書の歴史が示されてゐたやうに思ふ。スタッフの有意義な解説を聞く事も出來たのでよかつた。

餘談

  • スタッフによれば、もつとスペースがあれば、辭書の頁を擴大したパネルを置いたりなどして、今よりも充實した展示を行ふだけの材料はあると云ふ。
  • 何人かで連れ立つた女子中學生達を場内で見掛ける。レポートを書く爲に訪れてゐると云ふ。
  • 企劃が可成り好評なやうで、展示期間も十二日まで延長されてゐた。

段組み

テキストが橋本進吉だ。

2006年11月04日(土) 編集

曇り

定例會に出席する。

こころの時代

芳賀綏氏のお話「随筆に見る日本人の心」を聞く。

濃い味

f:id:funaki_naoto:20061105002212j:image

隷書風の文字だけれど假名のデザインとかどうやつてゐるのか。

2006年11月03日(金) 明治節 編集

「霊験仏―鎌倉人の信仰世界」展

金沢文庫にて。先に称名寺の境内を廻る。好い景色。

f:id:funaki_naoto:20061103155151j:image:h180 f:id:funaki_naoto:20061103155601j:image:w180

展示品は數多くないのだが夫々見應へがあつて樂しめた。清凉寺式釋迦如來像がよかつた。聖徳太子像は小さいのに實に迫力がある。

鎌倉

鶴岡八幡宮にて參詣。學生の頃以來だ。流石に込んでゐる。

浄智寺ノ森ノ舞踏會「匂イノ森ニ密メク」

北鎌倉にある臨済宗浄智寺の曇華殿前庭にてコンテンポラリー・ダンスを觀賞する。ダンスは素晴らしいのだが、こゝには音樂も照明も要らないと云ふやうな場面が多々あつた。折角の景觀なりサウンドエスケープが十分に活かされてゐないやうに感ぜられた。

山の中だつたので、結構冷え込む。雲のない月夜の筈なのだが時折小雨が降る。

2006年11月02日(木) 不告別 編集

境内にて

職場にて

月曜に出勤したら、いきなりサーバーが止まつてゐた。

買つたもの

日がな半日ゲーム部暮らし (Dengeki Comics EX―電撃4コマコレクション)

日がな半日ゲーム部暮らし (Dengeki Comics EX―電撃4コマコレクション)

黄色い本 (KCデラックス)

黄色い本 (KCデラックス)

發憤忘食

闇黒日記平成十八年十一月一日より。

徂徠の『論語徴 (1) (東洋文庫 (575))』では、

未だ得ざればち「憤りを發して食を忘れ」、に得れば則ち「之を樂しんで憂ひを忘る」。但だその學を好むの篤きを言ふ

と。また『禮記』を引用し、

「『小雅』に曰く、「高山をば仰ぐ、景行をば行く」と。子曰はく、『詩』の仁をすること此の如し。道につて行く。中道にしてむ。身の老いぬることを忘れて、年敷の足らざることを知らず。俛焉として孳孳たること有り、れてうしてむ」正に此れと相ひ發す。知命の言なり。(略)古言相ひ通ず。

と。

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