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2005年08月30日(火) 編集

正字正仮名と文字サイズ - 文字の裏通り

文字サイズを小さくしないで欲しいのです。

具體的にどの(正字正假名を用ゐてゐる)サイトを指して、文字を小さくしてゐる*1と看做してゐるのでせうか。私には思ひ浮かばないのですが。

それとも、正字正假名を用ゐてゐるサイトは、須く文字を大きく表示すべし、と云ふ事なのでせうか?それに關しては、以前取上げた事があります。

追記

後日また書き足します。

*1:文字が小さく表示されてゐるのではなくて?

2005年08月29日(月) 編集

500個の風鈴の音を聴く

仕事が引けた後、池上本門寺へ向ふ。今日から暫く、澤山の風鈴が釣り下げられてゐると云ふので見に行く。音を聽くのなら、夜中の方が好都合かもしれない。晝間だと蝉がうるささうだ。

參詣を濟ませて、人氣の無い境内を迂路々々する。風鈴は慥かに澤山あるが、一つ一つの音がそれ程大きくない。寧ろ風鈴の音よりも蟲の音の方が大きい位だ。多數の風鈴の音が共振を起こす樣を聽いてみたかつたが、風もそれ程なく、引切無しに鳴つてゐる訣ではない。何だか想像とは違ふ。

仕方なしに燈籠の側に適當に腰掛け耳を澄ます。風鈴の音がそれなりに聞き取れるやうになつてきて、心地良くなつてきた。何處からともなく鳴り響く蟲の鳴き聲と風鈴の音が、溶合つたり、重なつたりする。天上の音樂。これは初めて體驗するサウンドスケープだつた。

2005年08月28日(日) 編集

ゲント美術館名品展

世田谷美術館へ行く。知らない畫家が多かつたが、その分先入觀に惑はされず、未知の畫家の作品の中にいゝものを見出すと、とてもわくわくする。いゝ繪が一杯あつたので樂しめた。ジェニイ・モンティニイはすごかつた。

村井正誠・その仕事展

二階の展示では、村井正誠の作品を展示してゐた。初めてその名を知つたのだが、實に暖かみのある抽象畫だつた。オブジェ等の立體造形は、私はまだ見慣れてゐないので判斷が出來ない。練習しないと。

九州ラーメン柳家

用賀へ來た時は、こゝへ立ち寄る事が多い。けふは幻の鹽とんこつ(七百五十圓)なるものを食す。何でも珍しい鹽を用ゐてゐるのだが、鹽の良し惡しが判る程の舌は別に持ち合はせてゐないので、私には猫に小判。普通に美味しい豚骨スープだつた。

2005年08月27日(土) 編集

鉛筆

何故かまだ家にあつた。流石にヨーヨーは無い。

f:id:funaki_naoto:20050828045943j:image

床屋難民

二十年通つた床屋が店仕舞して了つたやうだ。村上春樹のエッセイで語られてゐた、(彼の考へる)良い床屋の條件を凡て滿たした稀有な床屋だつた。わざわざ電車に乘つて通ふ位の價値があつた。

店の主人が結構な年齡なので(尤も戰爭に行つたと云ふのを聞いた位で具體的には知らないが)、早晩この日が來る事を予期はしてゐたのだが、私にとつては最高の床屋であつただけに寂しくなる。

騙し騙し別の床屋に通つたりしてゐるが、どうしたものか。

けふの買ひ物

翻訳語成立事情 (岩波新書 黄版 189)

翻訳語成立事情 (岩波新書 黄版 189)

現代論理学入門 (岩波新書 青版 C-14)

現代論理学入門 (岩波新書 青版 C-14)

哲学入門 (岩波新書)

哲学入門 (岩波新書)

象は鼻が長い―日本文法入門 (三上章著作集)

象は鼻が長い―日本文法入門 (三上章著作集)

數多の解説書よりも、三上章自身の文章が面白いと云ふので、先にこつちから讀み始めよう。

学校では教えてくれない日本語の秘密

学校では教えてくれない日本語の秘密

戰後の國語改革を痛烈に批判し、また問題點も簡潔に讀みやすく纏められてゐる。隨分詳しいと思つたら、著者は日本漢字教育振興協會や國語問題協議會の人だつたので納得する。しかし、どこも宣傳はしないのか。

2005年08月26日(金) 編集

無題

朝歸り

仕事が引けた後飮みに出掛ける。暑い日は麥酒が本當に美味しい。何時になく、美味しく感じられるので調子にのつてがぶ呑みする。そして十年振り位に、カラオケに行く。同年代で集まると懷メロばかり。私は日本の流行歌を追はなくなつてかなり久しい。最早新しい歌は覺えられないし、ちつとも耳に殘らない。吾衰也。甚矣。

終電がなくなつたので、朝までマンガ喫茶にて時間を潰す。實は、生まれて初めてこのやうな施設を利用した。マンガは讀まず、ネットで調べ物をしたり、未讀のブックマークをチェックしたりと。

斷片

例へば、正字と云ふ語を「正字」を使はずに示せるか。

または、正字と云ふ語を「正字」と云ふ意味を伴はずに用ゐる事は可能か。

昔目にした文章。

問題
没頭を用いて文章を作れ
或る回答
彼は顔を洗う為に、洗面器に没頭した。

2005年08月25日(木) 編集

颱風

蒸し暑い。氣壓が低い所爲もあるのか、だらだらと過ごす。

けふの買ひ物

志ん朝のあまから暦 (河出文庫)

志ん朝のあまから暦 (河出文庫)

自分と自分以外―戦後60年と今 (NHKブックス)

自分と自分以外―戦後60年と今 (NHKブックス)

数え方でみがく日本語 (ちくまプリマー新書(018))

数え方でみがく日本語 (ちくまプリマー新書(018))

何處かで目にした名前だと思つたら『数え方の辞典』の著者だつた。

勝っても負けても 41歳からの哲学

勝っても負けても 41歳からの哲学

雜誌に連載されてゐる時に殆ど讀んでゐた。我ながら驚く。

日本語基礎講座―三上文法入門 (ちくま新書)

日本語基礎講座―三上文法入門 (ちくま新書)

最近「主語」の事を考へる。

2005年08月24日(水) 編集

蟲の音

さういへば、隨分日も短くなつた。夜中になるともう蝉の鳴き聲も聞こえない。叢に潜む蟲の聲に耳をすます。

筑波急行

今日開業したTXを見物しに、秋葉原へ寄り道した。昭和通り口は樣變りしてゐた。記念に乘車券を買ふ爲なのか、改札はかなり込み合つてゐたが、電車の方は然程込んでゐなかつた。

北千住まで乘つてみる。ホームの端つこでは、皆出發する電車をカメラで撮影してゐた。

2005年08月23日(火) 編集

處暑

  • 久しぶりのまとまつた雨。
  • 職場にて羊羹を貰つた。

正字

考へ中。

例へば正しい字体が在るから、其の関聯で異体字が存在できてゐると云ふのは、或る書體の字體に於いて、正しい字體が在るから、其の關聯で異體字が存在できてゐると書くのはどうだらう。

AkimboAkimbo 2005/08/29 23:58  こんばんは。ご教示ありがとうございます。でもこの本、品切れなんですね。残念っ。

2005年08月21日(日) 編集

夕暮れ時の空

写真日記今日の空

晝間は茹だる程の暑さだが、空は季節の移り變りを知らせて呉れる。

後樂園にて

札幌記念アイビスサマーダッシュを觀戰する。どちらも荒れた。

テイエムチュラサンの上がり三ハロンのタイムに驚く。直線千メートルつてこれ位は出るものなのか。

けふの買ひ物

當分讀むあては無い物。

善なるもの一なるもの―他一篇 (岩波文庫)

善なるもの一なるもの―他一篇 (岩波文庫)

やつと「思想とうごくもの」が揃つた。

胎児の世界―人類の生命記憶 (中公新書 (691))

胎児の世界―人類の生命記憶 (中公新書 (691))

論語物語 (講談社学術文庫)

論語物語 (講談社学術文庫)

普通かういふ本は手に取らないのだが、以前讀んだ書評*1でこの本を知り、讀んでみたくなつた。

そして岩波の『ゲーテとの対話(上・中・下)』を買つた。

2005年08月20日(土) 編集

嚴しい殘暑

某定例會に出席。宿題が増えた。

2005年08月19日(金) 編集

壁

「縄文VS弥生」展

国立科学博物館の「縄文VS弥生」展を見る。流石に夏休みの子供連れが多い。展示の内容も子供向けのやうだが、考古學に關する私の知識だつて小學生竝みなので、丁度よい位だ。

展示物で目に附くのは、矢鱈と人骨が多かつた事。縄文人と彌生人の骨格を比べてゐる。

上記によると、ポスターで目にした衣裳はコスチュームデザイナーの大橋まり氏に依る物。何でも完全な“再現”というよりは、「現代だったらどう着るか」という現代的な感覚も含めてデザインした*との事。私の隣に居た見知らぬ女性も「(モデルを指して)この子にミュール履かせて、街へ出(たとし)ても、ちつとも違和感が無い」と云ふやうな事を言ふ。

次は常設展を覗く。序でにといつた位の輕い心持ちだつたのだが、一階の展示を廻つた時點で、あまりの展示の多さや内容の濃さに、忽ち一杯一杯になつて了つた。博物館は兎に角、物が多い。しかも上は三階、下は地下三階まである。殆ど、脇目も降らずに短距離走のやうに館内を巡る。

銅鐸

會場にて、備へ附けられた銅鐸を叩く事が出來た。鍋を叩いた時のやうな殘響のない音。流石に音は大きい。

部首の字形の不統一 - 文字の裏通り

こゝにも示偏の字形の不統一が。たゞこれは隸書の字形の樣に思はれます。だとすると必ずしも不統一とは呼べないのではないでせうか。

手元の書體字典を見た限りでは、隸書に於いては、偏が「示」だつたり「ネ」だつたりと結構まちまちで、さらにどちらとも云へないやうな字形の偏も散見します。だからこれはこれで正しいのではないか、と私は思ひました。

因みに靖國神社の不統一はまだ判らないまゝです。全體の字體の印象から、個人的には楷書體のやうにも思へるので、「靖」や「社」は字典體を筆寫した形であるのかもしれません*1若しくは、楷書體であるのならば、示偏やネ偏を區別する事自體が、同じやうに意味の無い事かもしれません。

追記

ですが、「隷書だから不統一とは呼べない」といえないのは、ちょっと違うような気がします。「隷書だから不統一でも不自然ではない(不統一でも構わない)」ということでしたら、全面的に理解できます。

隷書の書体

不統一でも構はないと云ふ事です。

*1:強引な假定ではある

2005年08月18日(木) 編集

五十三階から

六本木ヒルズにて

夕方森タワーに行き、森美術館を廻る。こゝは遲くまで開館してゐるので時間を氣にせず、ゆつくり見てゐられる。

フィリップス・コレクション展

點數がそれ程多くないので、餘裕を持つてみられた。目玉のルノワールの繪「舟遊びの晝食」は流石に良かつた。

印象派の繪を見てゐてつくづく不思議に思ふ。間近で覗き込むと、無造作に繪の具が塗られてゐるだけに見える。そして距離をおいて離れる。突然繪から光が放たれる。風景が輝きだす。

お土産屋に賣られてゐた、カンディンスキー「連續」をプリントしたバックが格好良い!高いけど。

中国★美の十字路展

後漢から唐の時代の文物を中心に。佛教美術や中央アジアの文物がよかつた。

フォロー・ミー!:新しい世紀の中国現代美術

日本と相通じる所がかなりあるのかもしれない。

2005年08月17日(水) 編集

秋の氣配

  • さんさん録を讀む。
  • 久しぶりに月を眺める。

讀了

『反哲学的断章』をやつと讀み終へる。頁數がそれ程ある訣でもなく、斷章しかないので讀みやすいのだけれど、時間が掛かつた。續いて『哲学探究』を讀み始める。

本の内容ではなく、書名だけに反應する試み

ある意味論理的ではある。

日々是好日。Every morning is good morning.

憲法を變へずに戰爭に行けるようにしよう、と云ふ意味にもとれる。

平頭通平頭通 2005/08/19 01:00 私も南堂さんの「2004 JIS をめぐる混乱」は読みました。やつてゐる事は正論なんですよね。唯、譬喩が多過ぎる上にあまり効果的ではないと来てゐるもんだから、ややもすると誤解され兼ねないやうな状況ではあります。私自身の意見は既に自分のサイトで公表してありますから、之以上は必要ないと感じてをります。2004JISの場合は、例示字体の変更ですから、異体字が隠れてしまふと言ふのが正解ですね。後は異体字を呼出すやうな仕組みを作れば問題は回避される筈です。某所の、「国語国字問題を思い出せばわかるように「正統」なんて概念は、すでに昭和前半にぼろぼろに崩れ去っている*2。」なんかは酷いもんですね。正しい字体が在るから、其の関聯で異体字が存在できてゐると云ふ事が此の人の頭の中からスッポリ抜け落ちてしまつてゐるやうです。感情的になるのも考へものです。文字コードの方面で正字が復権できる事は証明されました。次は全面的な正字の復権ですかね。

funaki_naotofunaki_naoto 2005/08/20 00:41 常用漢字の見直しがどの樣になるか(流石に撤廢とまではゆかないでせうが)によつては、正字復權への氣運はまだ豫斷を許さないかと。たゞ外堀が一つ埋められた事は、喜ばしく思つてゐます。

karpakarpa 2005/08/20 01:06 正しい字體があるから異體字がある、といふのはどこから出てきた着想ですか。七が三つの喜は正しい「喜」があつたからあるのだ、といふことですか? それはあまりに異體字の發生についてステレオタイプ過ぎではありませんか。

南堂さんのページの比喩は、效果的でない、ではなく比喩になつてゐないと見るのがよいし、何に對しての責任を彼が負ひたいのかもわからないのに、正論であるとかないとか言ふのは無理があるのではありませんか。

平頭通平頭通 2005/08/20 13:47 「七が三つの喜」は、「喜」の草書体の一つと判断します。着想と云ふか、正字と異体字の関聯性が保てないのであれば、異体字自体が宙に浮く事になり、結果的に字音字訓字義の違ふ別字と判断される事になります。其れは既に異体字とは呼べません。「正論であるとかないとか言ふのは無理があるのでは」と云ふのはどのレヴェルでの話でせう。後で「詞の玉垣」の話題にしておく事にします。

ttkttk 2005/08/27 23:25 karpaさんのおっしゃっているのはこういうことでは?
「勝てば官軍というように、その時代時代で正座につく漢字にも変容があって、かつての異体字が正体の字を押しのけて正座についたとき、人はそれに服して他を異体字扱いにするものです。本質的には正も異も相対的といえます。」(杉本つとむ『漢字百珍』)
http://homepage2.nifty.com/kanbun/books/sugimoto-kanjihyakuchin.htm

平頭通平頭通 2005/08/28 22:49 では、どうして「正も異も相対的」と云へるのでせう。其れは「正」の漢字も「異」の漢字も音訓義に代表される概念が等価だからです。人は漢字の字形を見て其の概念を読取るのです。本質は字形にでは無く、漢字の字形から読取られる概念にある事を理解すべきです。其の上で、漢字の概念を表すのに相応しい字形を正字に据ゑる事が望ましいと私は考へます。

ttkttk 2005/08/29 00:06 では、「平」の字で「ハ」と書いた字形と「ソ」と書いた字形はどっちが『漢字の概念を表すのに相応しい字形』なんですか?
「叉」の筆押さえの有り無しは?「牙」の4画と5画は? 之繞の点の数は?「青」は「二」?「⊥」? 「非」の抜く、止めるは? 「主」の一画目は点?縦棒? 「食」の三角目は?
康煕字典体とか常用漢字の字体とか印刷標準字体とか明朝体におけるデファクトスタンダードとかを抜きにして、一意に決められますか?
これらに、誰からも異論が出ないような『漢字の概念を表すのに相応しい字形』『正しい字体』などというものがあるのですか?

平頭通平頭通 2005/08/29 08:55 何故詰問されなければならないのかの理由が判りませんが、一体どうしたのでせうか。私は正字しか使つてはならないとは言つてゐませんが。漢字の書体についてよく吟味して下さい。話は其れからです。

ttkttk 2005/08/30 00:41 言いたかったの、『漢字の概念を表すのに相応しい字形』など合理的に一意に定めることなどできない、ということです。
それは、筆法の話だけではない、一般的な異体字にも言えることです。
平頭通氏の議論の抜け落ちている点を指摘したかっただけですが。

平頭通平頭通 2005/08/30 01:50 言ひたかつたの、『様々な漢字を雑多に混沌とさせておくだけで良いか、一貫した筋を通して其の上で様々な漢字との関聯性を明確にするはうが良いか』と云ふ事です。ttk氏の論に抜け落ちてゐる点を指摘しておきたかつただけですが。個々の漢字の字形云々では無く、漢字を体系的に纏める事が肝要ですね。其れでは、

ttkttk 2005/08/30 23:50 つまり、『正しい字体が在るから、其の関聯で異体字が存在できてゐる』ではなく、『異体字の集合の代表的存在として、正字体を選択することが可能である』なのですよ。万葉仮名の集合は代表字がなくても文字としての機能は果たしたはず。平頭通氏の見解は前後関係がひっくり返っているのが妙なのです。『正字体を合理的に定めるべし』という点への反論ではありません。

karpakarpa 2005/09/03 00:15 私はttkさんが仰るやうな旨で申しあげたわけでは「全く」ございません。

2005年08月15日(月) 六十年より五千年 編集

古代エジプト展

大丸の古代エジプト展を觀に行く。古い文物や木乃伊を見る。昔の物を見るのは矢張り樂しい。

けふの買ひ物

ヒエログリフを書こう!

ヒエログリフを書こう!

會場にて。親しみやすいので手に取つた。

lis::他人の文体の研究 - 断片部

假名遣ひは文體ではないと云々。

あと關聯書籍に、別冊宝島の『文章・スタイルブック』をお勸めしてみる。

文章・スタイルブック (別冊宝島 19)

文章・スタイルブック (別冊宝島 19)

表音主義

旧字体のキーワード經由。

そこから別のリンク先を辿つて、日頃讀み慣れぬ表音主義(ローマ字化やらカナモジ)の話を追つてゐたら草臥れた。

2005年08月14日(日) 編集

その場しのぎ

アンテナがダウンしてゐるみたい(十五日時點)なので、一時的にアンテナモジュール(何故かこれは生きてゐる)を下に設置してゐる。矢張り備へとして、豫備のアンテナを他に作つておいた方がいゝみたい。

直つたみたいなので外す。

けふのBGM

ヴァレリー・カーターの「ワイルド・チャイルド」だけを一日中聽いてゐた。

2005年08月13日(土) お盆休み 編集

靖國神社

靖國神社

昔から氣になつてゐたのだけれど、入り口の處にある石柱の字體が、何故か「神」だけ示偏ではない*1。私の與り知らぬ謂れがあるのだらうか。

日露戦争百年展

參拜を濟ませて、遊就館の特別展を觀る。率直な感想を言ふと「言葉」が多過ぎる。

そして全く唐突に、山本夏彦翁が「百年までは同時代である」と言つた言葉を考へてゐた。この話も確か日露戰爭の事に觸れてゐたやうな。


けふの買ひ物

會場で意外な友人と出會す。實に奇遇。一緒に神保町へ行き、本屋を廻る。お盆だと休みの處が多い。彼是、色んな本を勸めて了つた。

  • 納富信留『哲学者の誕生』(ちくま新書)
  • 『一遍上人語録』(岩波文庫)
  • ニーチェ『ツァラトゥストラ』(新潮文庫)

昭和十二年發行、生田長江が文語文で譯した物。

ウィトゲンシュタイン全集 8 哲学探究

ウィトゲンシュタイン全集 8 哲学探究

*1:或は、何故「社」が示偏なのか?

karpakarpa 2005/08/15 16:26 示偏は、楷書だと傳統的に「ネ」です。明朝體で「示」が正書體とされるのは康煕字典を享けたのに過ぎません。

iwamaniwaman 2005/08/15 17:54 下の「社」が示偏になつてゐるのに、といふことではないかと。

funaki_naotofunaki_naoto 2005/08/15 23:39 あと、附加へますと「靖」も明朝體の正書體字形では。その事から「神」だけが、明らかに別の書體(楷書體)の字形で、それらが一體何故混在してゐるのかが、判然としないのです。

2005年08月12日(金) 廿年目 編集

影

あれこれ

  • ペルセウス座流星群が極大なのだが、しかし今夜は雨。
  • 雷が鳴つてゐる時は、パソコンを起動する事に躊躇する。無停電裝置はまだ無い。

暫く考へてみる

「Sはpである」と云ふ述定的判斷の形式は、疑はれない。「ある」と云ふ言ひ方が精々問題になるだけである。「は」とは何か、は、今の處、論理學的には何の意味もない問題である。

日本語の「てにをは」の類は、「格」等の側面から言語學・國語學が説明するけれども、論理學の觀點から・論理の面から、どのやうに説明すべきか、と云ふ事は、今の處、誰も考へてゐない。日本語に於ける「てにをは」とは、認識とか判斷とかに於て、何を意味するのですか。何うしてそれを誰も考へないのですか。

闇黒日記平成十七年八月九日

最初單に論理と言語(文法)の話かと思つてゐたら、現象學の話だつたとの事*1。どちらにしても、私の手には餘る話だ。

野嵜さんは「てにをは」の根據を求めてゐるのかと思ふ(揣摩臆測ではあるが)。

*1:私は全く氣が附かなかつた。

2005年08月11日(木) 編集

またしても

包丁で左手の親指の爪先を削つて了つた。何故か指までは達しない。

マタイ傳6章1, 3, 4節

はてなブックマークのエントリーにはてなポイントを送信する時は、匿名で行ふやうにしてゐるのだが、私一人しかチェックしてゐなければ、匿名の意味はあまり意味は無いかもしれない。

跫音

手つ取り早く音に集中する爲には、取り敢ず目を瞑る事。けふは自分の足音を聞く練習をする。

昔MASTERキートンを讀んで、トレイサーなる職種の事を知つたのだが、成程足音は結構色々な情報を祕めてゐる。

尤も歩きながら目を閉ぢるのは甚だ危險。

斷片

家に帰ったら、驚くような突然のプレゼントがあるものと思っていたが、そういうプレゼントは用意されていなかったので、もちろん私は驚いた。

ヴィトゲンシュタイン『反哲学的断章』より

2005年08月09日(火) 編集

巣立ちを前に

祝歸還。

けふの買ひ物

大阪芸術大学大学漫画 (Vol.2)

大阪芸術大学大学漫画 (Vol.2)

サライネス柴崎友香の對談を讀む。何で私は『豆ゴハン』がこんなに好きなのかが、改めて判つたやうな氣がする。

今年復刊されたもの(正統表記)。『スピノザの世界』で紹介されてゐて興味を持つたので、『エチカ』の前にこれから讀んでみたい。

空の思想史 原始仏教から日本近代へ (講談社学術文庫)

空の思想史 原始仏教から日本近代へ (講談社学術文庫)

それから、待望の荒木先生の新刊を買つた。

「人名用漢字」と文字コード(詞の玉垣)

人名用漢字の戦後史』は購入しておかう。

人名用漢字の戦後史 (岩波新書 新赤版 (957))

人名用漢字の戦後史 (岩波新書 新赤版 (957))

2005年08月07日(日) 編集

立秋

某定例會に出席。炎天下の中一時間位歩く。

讀了

論理哲学論 (中公クラシックス)

論理哲学論 (中公クラシックス)

論理學や分析哲學は、私の中では全く不得手なもの*1なので、ひたすら三舍を避けてゐた筈だつたのが、この間讀んだ『パルメニデス』に打たれて、興味を持ち始めた。

何とか讀み通すが、流石に手強い。アフォリズムや箴言のやうに讀んではいけないのだらうなあ。

續いて『反哲学的断章』を讀み始める。

スーパーにて

賣り場で店員のをぢさんが、いらつしやいませぇーーーと、やたら語尾を伸ばす事がある。三秒位でも隨分と長く感じるものだ。流石にコブシをきかせたり、節を廻すことはなかつたけど。

物賣の聲には興味があるのだが、今日日、聞く機會がなかなか少ない。

*1:喩へるなら、論理の積りが“風が吹けば桶屋”の類ひになつたりと。

2005年08月06日(土) 六十年目 編集

ベルナール・ビュフェ展

損保ジャパン東郷青児美術館へ行き、ビュフェ展を觀る。ビュフェの畫は纏めて見た事がなかつたので、いい機會とばかり出向く。初めての美術館だつたけど、42階とはまた高い處にあるものだ。

あの鋭角で時には太つとい輪郭線をみると、ビュフェだなあと思ふ。たゞどれもが目を惹いたと云ふのではなく、いゝ畫*1は本當にかぶりつきで、何時までも見てゐたい心持ちになるのだが、ちつとも私の興味を惹かない畫も結構あつた。この極端さは何なのだらう。あと印象派のやうな畫も書いてゐたのには驚いた。

常設展示で、グランマ・モーゼズの畫を初めて見た。ゴッホの向日葵は今萬博に行つてゐるから見られない。

けふの買ひ物

神保町にて。

  • 『舊約聖書』(日本聖書協会)

文語譯(正統表記)の物。小型の引照附き文語譯聖書も持つてゐるのだが、小さい文字でたゞでさへ讀みづらい上に、オフセットで印刷した所爲なのか、本文の文字が全體的にかすれてゐて汚い。

中型のを見つけたので買ひ直した。9ポイント活字だと、そこそこ讀める(でもまだ汚いけど)。

  • 『世界の大思想12 ヘーゲル 精神現象学』(河出書房)

安かつたので思はず手を出して了つたが、しかし安いからつて見境も無く買ふ本ではないと思つたり。

デットリンク

頃日アンテナの調子が芳しくないので、あちこちチェックしてたら、言語@談話室が無くなつてゐた事に氣附く。

*1:道化師やカルメン、マンハッタンや巴里の風景は良かつた。

2005年08月04日(木) 編集

立ち讀み

日経ビズテックとさんさん録を讀む。

本題とは關係無い處に突込む

(以上のうち、昭和十七年の記事は全て正仮名正漢字で書かれてゐるが、ブログの細かい字では正漢字を使用すると余りにも読みづらいので、仮名のみ正仮名遣ひにした。いふまでもないが、私自身好きで正仮名を使つてゐるが、同じ理由で正漢字はこのブログでは諦めてゐる。)

盗人猛々しい―パート2

文字の大きさが變へられない印刷物ならまだしも、CSSでフォントのサイズを變へるなり、ブラウザのフォント設定を大きいものにする等の方法があるのですから、見映えだけで正漢字の使用を控へるのは頂けないと思ひます。またその傳で言へば、何も正字に限らず、畫數の多い(讀みづらい)漢字は凡て使用するべきではないと云ふ事になりますが。

Q11:わたしゃ、老眼なんです。小さな文字だと、複雑な字画は見えないんです。
A:だったら、パソコンで大きなフォントで表示してください。それだけのこと。パソコンの使い方の問題です。文字の問題ではありません
【付記】全体を見る
そもそも、漢字というのは、いちいち字画を見ることはない。パッと全体を見るだけだ。仮に、いちいち字画なんかを見ていたら、文章を読めっこない。たとえば「躊躇」という文字なら、その一画一画をいちいち調べて確認しているわけではない。字の全体をパッと見て、瞬間的に理解しているのだ。だから、字画が複雑であるかどうかなんか、ほとんど意味のないことなのだ。
略字 侃侃諤諤

どうでもよい事、どうでもよくない事

正字正假名覺書經由。

「拉致された人々」はどうでもよいと、松原先生は言つてゐない(三日月氏の言ふ通り)。しかし「拉致問題」など「どうでもよい」と受け取れる樣な記述はありませんと云ふのもまた違ふ。それよりももつと痛切で、一番大切な問題を日本人は抱へてゐる、と云ふ事を繰り返し繰り返し、くどい程述べてゐます。

リンク元に怪しい物が。

猪川猪川 2005/08/05 22:59 不確かな情報で申し訳ないのですが、Meiryoでは小さく表示する場合、複雑な字画は間引いて表示する、とどこかで見た気がします。

funaki_naotofunaki_naoto 2005/08/06 03:41 すみませんが、日記内のどの文章に對するコメントなのかが、よく判りません。もう少し言葉を附加へて頂ければありがたいです。
あと若しかして、Meiryoはビットマップフォントなのでせうか(出任せ)。

nnhnnh 2005/08/06 07:38 Meiryoに就いては此々に情報がありました→ http://landship.sub.jp/stocktaking/archives/000875.html 。Windows次版(Windows Vista)で提供される日本語フォントのやうです。

猪川猪川 2005/08/06 18:53 MSの新フォントの件と、パソコンで正字体は見にくいといふ意見(への見解)とがならんでゐたのを短絡して、ひとり合点の書込みをしてしまひました。かさねがさね申し訳ないことです。(字画を間引くことについては、 http://www.hnac.to/archives/8/2004/10/post_8.html などで見たのかもしれません。)

funaki_naotofunaki_naoto 2005/08/07 00:19 >猪川さん
了解致しました。
>富山さん
ありがたうございます。

2005年08月02日(火) 編集

無題

城ヶ崎悟個展

京王百貨店の京王ギャラリーにて觀賞する。色遣ひに惹かれる。

けふの買ひ物

ことば談義 寐ても寤ても

ことば談義 寐ても寤ても

404 Not Foundに載せたものを加筆・修正したもの。

近代日本語の思想―翻訳文体成立事情

近代日本語の思想―翻訳文体成立事情

デカルト=エリザベト往復書簡 (講談社学術文庫)

デカルト=エリザベト往復書簡 (講談社学術文庫)

夏の音

油蝉が鳴いてゐる。遠くから風鈴の音。近所の風鈴はガラスの物が多い。サスティンの無い乾いた音。私は金屬の物が好みなのだけど、矢張り五月蝿いのだらうか。

讀了

パルメニデス

パルメニデス

難しかつた。研究者が讀むやうな專門書を、門外漢が手に取つても歯が立たない。第一私はギリシャ語はちんぷんかんぷんだし、言語分析はなほ判らないから手も足も出ない。

しかし、それらを差し置いても無茶苦茶面白いのである。半ばやけになつて、理解しようとか、判つてやらうといつた事を捨てて、頗る亂暴に讀む。

井上先生は田中小実昌經由でその名を知つた。小実昌さんと相通ずるものがあるので、そこを面白がつてゐたのかもしれない。

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