2004年07月31日(土) 編集

讀了
二册讀了。
本統の科學といふものは、自然に對する純眞な驚異の念から出發すべきものである。不思議を解決するばかりが科學ではなく、平凡な世界の中に不思議を感ずることも科學の重要な要素であらう。不思議を解決する方は、指導の方法も考へられるし、現在科學教育として採り上げられてゐるいろいろな案は、結局この方に屬するものが多いやうである。ところが不思議を感じさせる方は、なかなかむつかしい。
「簪を挿した蛇」より
他にも「南畫を描く話」や、有名な「立春の卵」の話が面白かつた。
2004年07月29日(木) 編集
文化庁の日本語世論調査
- 「檄」「姑息」「憮然」意味取り違え7割(YOMIURI ON-LINE)
- 「げきを飛ばす」誤解7割(共同通信社)
- 「姑息」7割が違う意味で理解(MSN-Mainichi INTERACTIVE)
見出しの「檄」「憮然」が、漢字のものと平假名になつてゐるものがそれぞれある。
檄は檄文の檄で、訓義には、“てがみ”や“かきつけ”の意味がある。それが念頭にあれば、本來の自分の主張や考えを広く人々に知らせて同意を求めること
と云ふのが、容易に納得出來る筈である。それを平假名で書かれれば、激を飛ばす、みたいに思はれるのではなからうか。
毎日新聞のトピックでは、常用漢字に就ても觸れられてゐる。
2004年07月28日(水) 編集

写真日記猫
某日。猿楽町にて。訝し氣な目附きで此方を窺ふ。
2004年07月25日(日) 編集

2004年07月22日(木) 編集
世界の森と木の物語り2
オルトフォン・千代田テクノル共催のチャリティ・ コンサートへ行く。今日はオークヴィレッジで活動してゐる稲本正さんを迎へて、またお話をうかゞふ。
スライドに映し出された、アマゾンの寫眞を見隨ら森や樹にまつはる話を聞く。東京は、アマゾンよりも暑いらしい。
後半サザンクロスジャパン協会の吉田氏を交へて、マダガスカルの植物(バオバブ)の面白い話などを聞く。森林破壞の現状や、植林の活動に就ても語つてゐた。
2004年07月21日(水) 編集

土用には早いけれど
上野の伊豆榮へ鰻を食べに行く。こゝのお店の假名の表記は、ちやんといづ榮になつてゐた。
歸りにすぐ向ひの不忍池へ立ち寄る。瓦落苦多市が開かれてゐた。ぶらぶら覘いてゐたら、露店で珍しいのを見つけた。明治三十九年の萬朝報や昭和十八年の朝日新聞が置かれてゐた。
2004年07月20日(火) 編集

讀了
白川静『回思九十年』(平凡社)*1 讀了。長いけど幾つか引用してみる。
われわれが漢字を使っているのは、けっして便宜的な理由によるのではなく、またわれわれがそれに代わるものをもち得ないからというのでもなく、「かな」的な世界の対立者として、漢字が日本人の要求するものにもっとも適したものだからとり入れているのだと思う。
われわれは漢字を日本語の音韻構造に合わせ、適合させて使っているわけです。だから、漢字はよその国の文字であり、われわれの言葉をあらわすのに適当な文字ではないという、漢字廃止論者によく見られるような考え方は、私は間違っていると思う。
漢字は三千何百年ものあいだずっと生き続けてきたが、歴史的にはずいぶん変わってきている。中国人はこの漢字を同じ文字のまま、そのときの必要な発音で読んでいる。だから漢字は、その意味では一つの記号にすぎない。表音文字ではないのです。広大な漢字文化圏の全体にわたって、時間と空間を超えた、意味の体系といえます。
われわれも、われわれ自身が一つの音を与えて、その音で読んでいるのであって、漢字の音訓の用法は日本語といってよいわけです。回思九十年「書と字」より
2004年07月19日(月) 編集
2004年07月18日(日) 編集

はてなオフ会vol.1
はてなのオフ會に參加する。とても愉しい一時を過ごしました。
(續き)
澁谷驛から鉢山町へ向ふ。合間に寫眞を撮つたり迷子になつたりしつゝ到著する。會場の入口のドアの處にしなもん君がゐた。人怖ぢせず、ぴつたりと寄り添つて呉れたので、撫で撫で出來た。でもすぐちよこまかと動き廻るので、撮影するのに皆さん苦勞してゐた模樣。
開會
近藤社長の苦勞話(でも今は笑ひ話)を交へた挨拶の後、スタッフ紹介が行はれる。東浩紀氏による乾杯を經て、暫く歡談。
私はこの種の大人數のオフ會は、參加したことがなかつた。知り合ひは全く居ない、況してやこちらを知つてゐる人も全く(ではなかつたけど)居ないと云ふ状況だつた。下手すれば、壁の花どころか壁そのものになりかねない。こちらが日頃閲覽してゐるはてなユーザーさんを探して、押し掛けるやうに挨拶をして廻つたりする。
面白ランキング
二囘目のはてな面白ランキングで、寫眞を多く掲載してゐるユーザー(參加者中)部門と云ふのがあつた。そこで私はランキング二位だつた。さもありなん。
クラブ活動報告
眞ん前で聽いてゐた。マイクの音量が小さかつたのもあるが、喧噪が酷くよく聞き取れなかつた。
はてなへの要望ライブ
喧噪は相變らず。でも、凄くスリリングなやり取りが目の前で行はれてゐた。ユーザーと運營者が直に相對し合ひ、實裝が作られたり、意見が反映されたりする。かういふオープンスタンス且つ、打てば響くといはんばかりの處が、はてなのはてなたるゆゑんではないだらうか。それを目の當りに出來ただけでも、來た甲斐はあつた。
後になつて、八桁の短縮JANへの對應をお願ひしておけばよかつたと氣附く。
齊唱
續いて、はてなダイアリーの歌を齊唱する。矢張りサビの處で苦しくなつて了つたので、二番以降はオクターブ下げて歌ふ。あまり聽かせられないな。
ジャンケン大會
『アマゾンで得するショッピング生活』を入手。買物をし過ぎて貧乏になつて了ふかも。
閉會
締めの挨拶をもつて一先づお開き。まだまだ會場では歡談が繰り廣げられてゐた。私はTシャツを貰つて會場を後にした。初對面の方々とあれこれお話出來てよかつた。
最後に、スタッフの皆樣はお疲れ樣でした。樂しい催しをありがたうございます。
2004年07月17日(土) 編集
旋律とはなにか@小石川図書館
小石川図書館にて「旋律とはなにか」*1と云ふ催しを鑑賞する。工藤冬里(Maher Shalal Hasn Baz)と非−非音樂家達による演奏を聽く。早目に開場前に到著したが、行列が出來てゐた。結局百人以上は詰め掛けてゐたのだらうか。リハが押して、開場は可成り遲れてゐた。
初めて訪れた小石川圖書館のホールは、實に氛圍氣が良かつた。折り疊みの椅子が竝べられてゐると思ひきや、映畫館のやうな備附けの椅子があるのに驚いた。座席は八十位で、落着いた照明と程よい廣さの空間に何か心地よさを感じてゐた。冷房があんまり效いてゐないのも好ましく思つたくらゐだ。
演奏會と云ふよりは、ワークショップのやうなものだつた。一つの音から始まり、二音、三音と音をたゞ増やしてゆくのではなく、物賣りや樣々な民族音樂等のコンセプトを流用して、樣々に音を出し合つてゐた。たゞ一つの音が、切れ切れのフレーズの塊みたいなものとなり、いつの間にか旋律となつてゆく樣を浮かび上がらせようとすることを目論んでゐるのだろうか。とても興味深い試みだ。
アンコールに Monk の Round about Midnight をピアノとトロンボーン*2とのデュエットで演奏してゐた。フリースタイルだつたけど*3とても滿足した。
2004年07月16日(金) 編集

■
十七日の會合に備へて、取り敢へずはてなダイアリーの歌をお浚ひする。rushtetsuさんのアレンジだと私の音域では可成り嚴しい。
そのうち、はてなアンテナの歌や、人力檢索の歌が作られる日もさう遠くはないだらう。
2004年07月15日(木) 編集
正しい字
kahusiの日記擬き經由。
- どっちが親字?人名漢字異体字OKで辞書業界、戸惑う(YOMIURI ON-LINE / 社会)
一つの字種に複數の字體があつてはをかしいのか?
辞書の出版社には、教員から子どもに教える漢字の正しい字体などについて問い合わせも多く、同社の担当者は「規範性を示すことが辞書の生命線。『どちらの字も正しい』という立場は、できれば避けたい」と話す。
正しい
と云ふことを、何故一つだけしか認めないのか?
言及
Q & A
大修館書店:漢字文化資料館「漢字Q&Aコーナー」
- Q1023
- 9月に人名用漢字が増えるという報道がありましたが、それらの漢字はどうして今まで使用が認められていなかったのですか?
- A
- コンピュータ時代にあっては、コンピュータで使える漢字の数が、おのずと制限となって表れてきます。現在では、人名用漢字を制限することの意味は、どうやらそのあたりにあるようです。
屹度、漢字ROMがないと、第二水準漢字が使へないのであらう。
2004年07月14日(水) 編集

はてな地図
はやりもの。なかなかすつきりしてゐてきれいだ。これはパターンAなのかな。
2004年07月12日(月) 編集

蒐集家・出光佐三のこころ
出光美術館にて、「出光コレクション100周年 蒐集家・出光佐三のこころ」を觀に行く。とても良かつた。
這入つてすぐの處にムンクの繪があつた。彼の繪は、見てゐるとあらゆるものが歪んできだす。そしてお目當のルオーの繪をたつぷり眺める。繪の側に解説が添へられてゐるのだが、そこに書かれてゐた出光佐三の言葉が印象に殘つた。
キュッと筆で画いた線が見える。これは日本画じゃないか。
さう言はれると、何故私はルオーに惹かれるのか、その理由の一端が些し掴めたやうな氣になつた*1。
第1展示室で仙{厂’圭}の畫を初めて見る。とてもチャーミングだつた。あと何より目を惹いたのは數々の古唐津だつた。繪唐津松文大皿の澁い色合ひ。繪唐津丸十文字茶碗の絶妙な形。目の毒だ。
硝子のケースに納められてゐたから助かつたが、剥き出しの儘晒されていたら、正氣を失つてゐたことだらう。
他によかつたのは、小杉放菴の屏風「梅花小禽 二曲一双」と、金銅佛立像(北魏・太和八年*2)が目にとまつた。それ程込んでゐなかつたので、落ち著いて見られた。
2004年07月11日(日) 編集

2004年07月10日(土) 編集

晩酌
暑いので、毎日麥酒を飮んでゐるやうな。最近は麒麟の小罎を飮むことが多い。お手輕だし、丁度よい。
iwaman
2004/07/12 08:21
噐は隷書の形だとどこかで讀んだ記憶があります。
funaki_naoto
2004/07/13 01:26
ありがたうございます。たしかに噐は隷書の字體ですね。調べてゐたら、草書はこの字體から來てゐるさうです。
2004年07月09日(金) 編集
2004年07月07日(水) 編集
買ひ物
購入。1985年に刊行された『中枢は末梢の奴隷―解剖学講議』がやうやく新版として刊行された。探してゐたけど、ちつとも見つからなかつたのでありがたい。
最新刊と併せて讀んだけれど、ちつとも違和感がないと云ふか、全く變はつてゐない。廿年前からずつと一貫してゐる。
2004年07月06日(火) 編集

讀了
薄い本なのに、隨分と讀むのに手間取つて了つた。澤山の内容が詰め込まれてゐる。此方の知識が追ひ附かなかつたのもあるが、一番痛感したのは、古代人が文字を生み出した背景にあつた、神話なり呪術といつた世界が、私にはまだよく飲み込めてゐないことにある。
神の世界は終わり、現実の精神がそれに優位する。文字が神の世界から遠ざかり、思想の手段となったとき、古代文字の世界は終わったといえよう。文字は、その成立の当初においては、神とともにあり、神と交通するためのものであったからである。
6. 人の一生より
今の處、知識として神話を理解したり、呪術を捉へることがやつとなあたり、まだまだ自分は現代人なのだと思ふ。
2004年07月02日(金) 編集

石黒
梯子高ほどでないが、黒のこの字體もたまに見掛ける。
常用字解によると柬と火を組み合はせた形と云ふ。
柬は東(ふくろの形)の中にものがある形。これに下から火を加えて、ふくろの中のものを焦がして黒くする、あるいは黒い粉末にすることを示し、「くろ、くろい」の意味となる。
『常用字解』より
尾道ラーメン 麺一筋
藻塩そば(八百圓)と煮玉子(百圓)を食す。とても美味しい。鹽と云ふとあつさりしたものを想像して了ふが、こつてりと言ひたくなるやうな豐饒なスープだ。
慥かにスープには思はず感歎して了ふ。だが、此處の店のラーメンが凄いのは、スープがだけが突出してゐる感じを與へない處にある、と私は思つてゐる。麺や具がスープに埋もれてゐない。これは滅多にないことだ。
2004 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2005 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2006 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2007 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2008 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2009 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2010 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2011 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2012 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2013 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2014 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2015 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2016 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2017 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2018 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |