2003年10月31日（金） 編集
支那麺竹子
本郷二丁目の竹子にて、支那麺（六百圓）と焼賣*1（四百圓）を食する。中華專門のラーメン店といつた塩梅だ。他のメニューには坦々麺や四川麺などが見られる。支那麺は、醤油スープにストレートの細麺の組み合はせ。挽肉と野澤菜が附け加へられてゐる。
驚いたのがスープだつた。黒々とした外觀から、如何にも濃い味附けだらうと覺悟したが、さにあらず、全く鹽辛さを感じさせなかつた。スープを飮み干しても後をひかない。凄い。
私はこつてりや鹽つぱい味附けなどは苦にならないので、味に鈍感になつてゐたのかもしれない。今まで口にしてきたラーメンは、味は兎も角、どれも鹽つぱ過ぎるものばかりだつたことに改めて氣が附かされた。
あと時間帶や曜日によつて、ライスや玉子が無料になるサァビスも魅力だ。
*1：メニューにはシューマイをこのやうに記してゐた。何故「賣」だけこの字に。
2003年10月30日（木） 編集
miyavie
2003/11/01 06:53
思い出したことがあります。小学校のとき「花のおしべ」と書いたら花という漢字はちゃんと書けているのにしのひらがな字が鏡文字になっていた子がいました。これもそういうことのひとつかもしれませんね。
funaki_naoto
2003/11/02 01:22
さういへば私も、讀めるのだけれど、なかなかうまく書けない假名が幾つかあつたことを思ひ出しました。
2003年10月29日（水） 編集
讀書つれづれ
大庭萱朗編『田中小実昌エッセイコレクション２旅』（ISBN:448003742x）讀了。角田光代さんの解説が良かつた。これ程的確に小実昌さんの魅力を記した文章は讀んだことがなかつた。さはりを引用してみる。
知らないものはこわい。知らない場所へいくのりものはこわい。私たちはなんだって知っていたい。知っている場所とものを安心して見ていたい。しかし、知る、知らない、理解する、理解できない、ということの根本に、著者はつねにこだわっていたひとではないか。
知っているふりなどしない。わかったふりなどしない。意味から再構成された事実をうのみにしない、というのは、すべてにおいてこの著者の基本的姿勢で、そのなかに、目的のあるふりなんかしない、というのも含まれる。それで、知っているふりをし、わかったふりをし、いつもいつも目的があるふりをして、もしくは、目的があると思いこんで暮らしている私たちは、どきりとするのだ。
（中略）
知っているふりをけっしてしない著者は、全世界をまるごと庭のようにうろついて、なんでもかんでも、きちんと驚く。山があり、バス停があり、老人がいて子どもがいて、路地裏があって町がある。そのすべてにずっと驚いている。（略）山が山であり、町が町である、世界が世界としてそこにあるという単純な新発見、何ものにもとらわれることないスケッチは、私たちをも解き放つのだ。常識や、知識や、見栄や恐怖や退屈や知ったかぶりから。
2003年10月27日（月） 編集
*1：『甦れ、ユーミン！』（ISBN:4872338014）
2003年10月25日（土） 編集
夢日記
夢の話を書いてみる。結構見てゐる筈だが見たはしから忘れてゆく。それに書いてゐて面白い夢と云ふのがなかなか見られない。しかしごくたまにこんなのを見ることがある。
目が覺める。起き出して支度をして外出する。坂の上に人が集まつてゐる。お祭りかパレードが始まるところ。そして目が覺める。出勤するのであわてゝ支度をする。外は冷たい雨が降つてゐる。そしてまた目を覺ました。急がなければいけないのに、氣ばかり急いてなかなか支度が捗らない。そしてまた目を覺ます…。
本當に起き出して（それも怪しいが）ほつと安堵するが草臥れる。
あと色々な夢を一晩に澤山見てゐると、起き出した時に、きのふの私とけふの私が當たり前のやうに同じ私であることに氣が附くのは、とても不思議な事だと思つてゐたりする。
2003年10月20日（月） 編集
觀戰
府中にゆき、秋初めての競馬觀戰。こゝはなんて空が廣いのだらう。
府中牝馬Sは見應へがあつた。スマイルトゥモローの大逃げに手に汗握る。向う正面から四コーナーにかけて、逃げ馬は特別な時間をつくり出す。改修前のコースだつたら、逃げきつてゐたかもしれない。
そして秋華賞。三冠馬の誕生を目の當たりにした。競馬の醍醐味を堪能する。
■
東京競馬場パドック側の賣店にて、味噌ラーメン（五百三十圓）を食する。とても懷かしい味だつた。人によつては、スープは鹽つぱ過ぎると感じるだらうし、もやしとネギがもつさりとのつてゐるだけの大味なラーメンだと言ふかもしれない。でもたとへひどい胸燒けになつたとしても、お代りをしたいくらゐに氣になる味だつた。
やつと氣が附いたのは最終レースが終つた後だつた。馬を眺め隨ら、あれは學校の給食のメニューに出てゐたのと同じ味だつたなあと、フト思ひ出したのだつた。
2003年10月19日（日） 編集
ラジオ深夜便番組表より
- 10/20 (月)〜23 (木)：午前一時
- アンコール
- 朗読「三人噺」(1)〜(4)
- 美濃部美津子著 、語り：七尾伶子
- 10/24 (金）：午前一時
- デーモン小暮の“山月記”
- 朗読：デーモン小暮、尺八：三橋貴風
- 10/29 (水)〜30 (木）：午前四時
- こころの時代アンコール
- 「日本語の心」(1)〜(2)
- 日本漢字教育振興協会会長 石井勲
miyavie
聖飢魔�郷�者としてはデーモン小暮の“山月記” が気になります。中部地方でも聞けるみたいですので聞いてみたいと思います。
funaki_naoto
中島敦の文章をどのやうに讀むのか興味をもつてゐます。
2003年10月18日（土） 編集
讀書つれづれ
奥本大三郎編・譯『ファーブル昆虫記1〜6*1』（集英社文庫）讀了。
原著は、ぜんぶで十巻あるが、これはその中から、とくにおもしろくて重要なところをとりだして、
わかりやすく書きあらためたもの
なのですらすらと讀み進む。
昆蟲達の生態や多樣さに驚く。觀察から疑問を呈し、樣々な假定を立てて推理し、實驗を行ふといつた流れは、一級のミステリに通じる面白さがある。
何よりファーブル先生の昆蟲に向ふ姿勢にうたれる。活き活きとものを見つめて、ものを考へるといつたことがとても眩しくみえた。羨ましくさへ思ふ。近頃にはない、學問をすることの歡びや樂しさをこれ程まで感じさせて呉れる本はなかなかなかつた。
2003年10月16日（木） 編集
「アナログレコードの正体・ジャズの正体」
オルトフォン・千代田テクノル共催のチャリティ・ コンサートへ行く。ゲストは、陸奧は一の關のジャズ喫茶「ベイシー」のオーナー菅原正二さんだ。とてもダンディな方だつた。ジャズやオーディオにまつはる樣々な樂しい話をきく*1。
けふは隨分レコオドがよく鳴つてゐた。その上、アンプのボリュームを目一杯にあげて音を出してゐた。ところが不思議な事にちつとも五月蝿くなく、耳ざはりではなかつた*2。耳をそばだてれば樂器の音がきちんと聽きとれる。あたかも颱風の目の中に居るみたいに靜かだつた。そして音がそのまゝの形を保つた儘、すごい勢ひでこちらに飛び込んでくるのだ。至福千年を垣間見るが、菅原さん曰く「まだまだ甘い」と。オーディオ道は峻嶮也。
ボーカルのレコオドは音量は出さなくても、すごく情報量の詰まつた音だつた。最近の録音では味はへない、その場の空氣を感じさせる音だつた*3。
2003年10月12日（日） 編集
■
パソコンラックを購入する。二十キロはある、梱包された荷物を必死の形相で持ち歸る。早速組み立て、朝迄かかつて部屋の模樣替へを濟ます（終らなければ寢る場所がない）。隨分すつきりと方附いたが、相變はらず地震が來たら危いまゝだつたりする 。
2003年10月09日（木） 編集
2003年10月07日（火） 編集
チャッピーフィルハーモニーオーケストラ＠東京芸術劇場
池袋の東京芸術劇場にて、チャッピーフィルハーモニーオーケストラの演奏會を觀に行く。ラベルの「ダフニスとクロエ第二組曲」とベエトオヴェンの「第九」を聽く*1。間近で見るオーケストラは本當に迫力がある。アンプリファイドされてゐない音は、音の姿形がそのまゝ目の前にあらはれるやうですごく新鮮だ。ラベルの曲ではラベルの音像が、ベエトオヴェンの曲ではベエトオヴェンの音像としかいひやうのない響きが、ひたひたとこちらに迫つてくる。
ところでどつちがチャッピー君なのか。
miyavie
私も行きたかったのですが、自分の演奏日とかぶってしまいました。すごくいい演奏だったみたいですね。ところで、チャッピーは向かって右側じゃないかと思います。
funaki_naoto
ありがたうございます。機會がありましたら是非尋さんの演奏會にもうかゞつてみたいです。
2003年10月05日（日） 編集
讀了
山本夏彦『茶の間の正義』『毒言独語』（中公文庫）二册讀了。
税金の話はすごく爲になる。個人と法人のモラルは異なる
事を知り腑に落ちる。税金にしろ年金にしろ、さういふのはくれてやるものだと思つてゐる私は、決して良き經營者にはなれないだらう。
■
各地で、「あ〜んで好きな曲を挙げる」が廣まつてゐる。富山さん（id:nnh:20031005#p1）のやうに、特定のミュージシャンのみに絞ると云ふ手があつた。私だつたら、活動歴が長く、思ひ入れがあり、曲を聽き込んでゐる、と云ふ點を考慮して、中島みゆきを取上げてゐたかもしれない。
寸゛さん（id:yms-zun:20031005#1065300695）のやうに名前を伏せてみるのも面白い*1。
*1：「Yes-No」と「さよなら」でピンときました。
yukodokidoki
香雪ジャーナルのyukattiさんが中島みゆき限定でやってらっしゃいましたね。
funaki_naoto
ご教示ありがたうございます。私なら『私の声が聞こえますか』から『はじめまして』あたりを中心に選出してみたいですね。
2003年10月04日（土） 編集
NHKの人間ドキュメント
「田中泯・土に踊る」をみる。何氣なく途中から見始めたのだが、目が離せなくなつて了つた。踊りにしろたゝずまひにしろ、まるでこちらにぶつかつてくるやうな存在感だ。
2003年10月03日（金） 編集
徘徊
さしたる理由もなく、澁谷から芝の邊りまで歩く。首都高に沿つて六本木通りを行く。車の行き來はあるが人の姿は少ない。六本木ヒルズまで出ると流石に賑やかになる。ビルは流石に大きい。
こゝいらの土地にまつはる謂れが頭にあつた所爲か、他の盛り場にないやうな雰圍氣、どこか暗いものを感じてゐる。やたら起伏のある土地でもあることも實感する。そして、麻布十番へ拔けて赤羽橋からライトアップされた東京タワーを間近で眺める。實に美しい。
赤のれん
西麻布*1の有名店、赤のれんにてラーメン（七百圓）と味玉（百圓）を食する。同じ系列の福のれんによく通つてゐたので、改めて新しい發見はなかつたけど、この白濁スープと極細麺の組合せは何ものにもかへ難い。とても美味しい。
*1：今でも霞町の表示がわづかに殘つてゐた。
2003年10月02日（木） 編集
■
id:yukodokidoki:20031002#p3 經由で、「あ〜んまでの言葉で始まる好きな曲を挙げる」と云ふのを知る。面白さうなので、近日中に公開してみます。取り敢へず邦樂のみの豫定で。
さて「ゐ」と「ゑ」と「を」をどうするか。
yukodokidoki
楽しみにしています。これに参加してる人のリストとか有ると良いのにな〜と思いつつどうすればいいのやら。
funaki_naoto
やはり檢索するか、若しくはキーワードにするのが一番手つとり早いでせう。
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