2003年04月30日(水) 編集

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小石川植物園*1へ行く。今日はみどりの日だといふので, 無料で開放されてゐるのだつた。
都會の中とは思へぬ別天地がひらけてゐる。天氣にも惠まれ,澤山の人出。 花を眺めたり,カメラを構へたり,晝寢をして居たり,鳥を觀察して居たり, 寫生をしたり,池で子供等がザリガニ釣りに興じたりするなど,皆思ひ思ひに過ごしてゐる。
今の季節はツツジが見頃だつた。植物園だけに,樣々な種類のツツジを見る事が出來る。 こんなにも種類があるものかと驚く。生物はじつに多樣だ。
園内には,色々な植物があり,それぞれに名札が附いてゐるのがありがたい。 草木に疎い私にも勉強になる。中には,ニュートンの林檎や, メンデルの葡萄といふのもある*2。
陽射しは強いが,木蔭での一陣の凉風は心地よい。今日も歩きづくめで草臥れる。
2003年04月28日(月) 編集

東京国際ブックフェア 2003
今年も國際展示場にて開催されてゐる東京国際ブックフェア2003 へ行く。 人込みを掻き分け掻き分け,ブースを驅拔ける。 高い書籍は割り引きされてゐる時でないと, なかなか入手しようとは思はないので, 今日は覺悟を決めて散財する心算でゐた。 今囘の目的であるところの,今昔文字鏡ISBN:4314900199とJIS漢字字典ISBN:4542201295を購入する。
書籍では春秋社のブースが目をひいた。 何だか私好みの書籍が幾つも取り揃へてある。 流石に慾しいもの總ては購入出來ないが, G.K. チェスタトンや V.E. フランクルはいつか讀んでみたい。
水上バス
歸りは例によつて水上バスに乘り込む。かういふ機會がないと, 船に乘る事は滅多にない。台場から淺草へ。海はいい。 日の出棧橋から乘船した船は,デッキに登ることは出來なかつたが, 川面をぼけつと眺めてゐるだけでも愉しい。波は何で見飽きないのだらう。
2003年04月27日(日) 編集

潘街粥麺専家
神保町の潘街粥麺専家にて,煮卵麺(四百三十圓)を食する。前にお粥を食べたので,今囘はラーメンを試みる。
目にして驚いたのは麺の細さ。素麺竝みなのだが,ちやんと腰がある。豚骨ラーメンに入れてみたい。スープはこれ以上ない程のあつさりした醤油味。量も少なめなので,小腹がすいてゐる時に食べるのには實に適してゐる。さういふのは,あるやうでなかなか無い。
2003年04月23日(水) 編集
2003年04月21日(月) 編集

鈴木(she said)@ウッディ
赤羽の「ウッディ」にて友人のライブを聽く。 私は,16ビートのリズムの上にストリングがかぶさつてくるだけで, (特に半音進行のとき)めろめろになることに氣が附く。
2003年04月20日(日) 編集

中山大障碍
中山競馬場へ行く。メインの中山大障碍(春)*1を觀戰する。近年國際競走となり,外國の馬や騎手をみられるといふのも魅力だ。ロケット騎手を間近で眺めることが出來た。
障碍レースが好きなのは理由がある。獨特の雰圍氣なのだらうか,G1のレースで,ファンファーレが鳴つても(あの莫迦々々しい)手拍子が起こらないのが何より健全に感じた。無論,盛り上がりに缺けてゐるのではない。競走馬の一團が,大竹柵障碍や大生垣を無事に飛越するたびに,スタンドの觀客達から惜しみない拍手が湧き起こる。勘所を押さえた聲援が飛び交ふ。
競馬を觀ると云ふことの何たるかををちやんと心得てゐるのだ。
レースはビックテーストの勝利。まさか廿一世紀にもなつて,ノーザンテースト産駒がG1を勝つところを目の當たりにできるとは驚いた*2。
最後に,今囘一頭も落馬せず完走したのが何よりであつた。
中山とは暫くお別れ。でも秋からさんざんぱら通つたので名殘惜しいと云ふことはないけど。來週はいよいよ府中の開催だ。
眞龍軒
中山競馬場の眞龍軒にて五目そば(八百七十圓)を食する。鹽がベースのスープと,細めの少々縮れた麺の組み合はせに,盛り澤山の具がのつてゐる。成程,すつきりした鹽スープに具と麺が良く合ふ。量の多さが氣にならない。
2003年04月19日(土) 編集

人のふりみて我ふり直せ
妄執日記Affectを目にし, 改めてこのウヱブサイト*1の HTML を鑑みると,
HTMLとCSSにおける「論理構造と見栄えの分離」を理解していない
と云ふのに思ひ當り身にしみる。
私のおつむは凡そ論理的にできてゐるとは謂ひ難いが,
TACTさんの解説を讀み,やうやく classには論理的な名前を付けるべき
と云ふことの意味合ひを,
合點することが出來たやうに思ふ。
こつそり手直しした。HTML への道は險しい。
*1:一日一膳の方。
2003年04月18日(金) 編集

アルフォンソ正田@千代田テクノル
後半はレイ・アルフォンソ正田さんの歌と演奏。 ポンチョを纏つた出立ちだ。狹い會場とはいへマイクもアンプもなしに, ギターをかき鳴らし,それは大音聲で朗々とユパンキの曲や,ラテンの名曲を歌つた。
私は眞ん前で齧り附きになつて聽いてゐたが, ちつともうるさくは感じなかつた。無理矢理聲を張り上げてゐるのではない。 オペラのベル・カント唱法のやうに實に滑らかなのだ。 そしてギターの凄さに目を瞠る。 目の前では超絶技巧が繰り廣げられてゐるのだが, それらをちつとも感じさせない。 さらりと彈いてゐるやうに見えることに感心した。
さらに素晴しいのはギターや歌だけでなかつた。曲間のトークが實に樂しい。 フォルクローレやラテン音樂の持つある種の雰圍氣から, ややもすれば一種物哀しく重々しい空氣が演奏中に立ちこめることがある。 ところが曲が終れば,ギター漫談もかくやと云ふ絶妙な話術によつて, 會場のお客達から笑ひがもれる。その落差がまた面白い。
素晴しい時間を過ごした。
2003年04月17日(木) ユパンキ 編集
コンサートへ
恆例のオルトフォン・千代田テクノル共催のチャリティ・ コンサートへ行く。 今日のプログラムは,人類の至寶ともいへるアタウアルパ・ユパンキの特集だ。 まづ前半はラジオの DJ でお馴染み竹村淳さんのお話と,ユパンキの新たに發見された音源を中心にレコオドを聽く。 後半は歌手のレイ・アルフォンソ正田さんを招いて生演奏が繰り廣げられた。
竹村さんの澁いお聲はいつ聞いても惚れ惚れして了ふ。 そして今囘レコオドだけでなく, ユパンキの映像*1が用意されてゐた。 歌ひギターを彈く姿を目の當たりにして,言葉を失つた。 まさかかういふのが見られるとは思ひもしなかつた。
牛車に搖られて
さて,ユパンキの代表曲に「牛車に搖られて」といふ曲がある。 それにまつはるお話が面白かつたので,少し記してみる。
竹村さんはこの曲を“ぎゅうしゃに…”とよんでゐた。 或る時新聞記者に,牛車は“ぎっしゃ”とよむのが正しいと言はれ*2, ラジオでもそのやうに讀むやうにした。 ところが,それを聞いた一聽取者*3が, 八枚にもわたる便箋を送つてきて誤りを指摘したといふ。 結論からいふと,古く平安時代に, 貴族やら貴人を乘せた車を牛がひいてゐるものが“ぎっしゃ”で, この歌に出てくる使役牛がひく車は“ぎゅうしゃ”で正しいといふ。
竹村さんは苦笑ひしたといふ話*4。
■
一文書に複數存在するrel="next"等のlink要素に對應してくれるWWWブラウザ短い謎文 平成十五年四月十六日
といへば,Macintoshでは iCab が擧げられるだらうか。實に重寶してゐる。
これでもつと CSS の實裝がしつかりしてゐればなあ…。
2003年04月16日(水) 編集

復刊
韜晦日記を讀み, 『古事記傳』(ISBN:4003021967)がリクエスト復刊されてゐたのは聞いてゐた。 本居宣長のことを少し氣にかけてゐたところ, 『排蘆小船・ 石上私淑言』(ISBN:4003510119)が岩波から文庫で刊行されてゐたことを知る。
さらに岩波文庫の編集部だよりをみると,
宣長文学論の文庫化は今後も予定しています編集部だより
とのこと。これはとても樂しみだ。
願はくばは,徂徠の『政談』(ISBN:4003300416)と,
仁斎の『童子問』(ISBN:4003300912)もまた文庫で出してほしい。
2003年04月13日(日) 編集

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生まれて初めてカルチャー・センターにて講議を受ける。 演題は『「14 歳からの哲学」を読む』。 池田晶子先生の有意義なお話を聞く。 學校を出て以來,かういふ教室に足を運ぶことはなかつたので, 少し懐舊の念を抱く。
教室は四十八階にありなかなかの絶景だ。 私の知つてゐる高さの範疇を超えてゐる所爲か, 非日常的な光景でもある。
2003年04月12日(土) 編集

vivaarare
2003/04/14 23:44
舩木さんも御覽になつてゐたのですね。三島由紀夫のあの映像は私も初めてでした。
funaki_naoto
2003/04/15 02:04
もし三島が生きて居たら今何をやつてゐるだらうか,なんてことを思ひ乍ら見てゐました。
2003年04月11日(金) 編集
一杯のコーヒから*1〜♪
六義園の側にある珈琲店 Café Cranach の珈琲は私にとつて, 經驗したことのない時間をもたらした。 珈琲といふのものがこれほどまでに飲みごたへのある飮料であることに, 今までまつたく思ひもよらなかつた。蒙を啓かれた心地。
自家焙煎ならではの,品質管理。 そして注文を受けてから豆を煎り(當然カップはお湯を注いで温めておくを忘れない), 手間隙を掛けることによつて, 時間はそれなりにかゝるが,待つだけの甲斐はある。
ハイチといふ銘柄を喫する。淺煎りのまろやかな風味。
*1:作詞:藤浦洸,作曲:服部良一,唄:霧島昇,ミス・コロンビア
2003年04月06日(日) 編集

讀書つれづれ
最近讀んだ本。
- 西山鴻月『風のしがらみ』(ISBN:4787490613)
- 古今亭志ん朝・齋藤明『志ん朝の風流入門』(ISBN:4480036911)
- 小林信彦『和菓子屋の息子 ある自伝的試み』(ISBN:4101158355)
- 大野晋『日本語と私』(ISBN:4022574453)
- 小林信彦『名人 志ん生、そして志ん朝』(ISBN:4022598204)
期せずしてある共通項が浮かびあがつてくる。それは著者達がみな(大空襲以前の)東京下町で生まれ育つたといふこと。
そこで遣はれてゐる下町言葉(江戸辯)のなんと味はひ深いこと。下町の江戸文化を支えていたのは言葉なのだから
といふのは頷ける。
そして今やまつたく遣はれなくなつた數々の言葉を書物のなかのみに見出すことで,最早この世界は失はれて了つたことを痛感する。
2003年04月05日(土) 編集

日々躍進するはてな
ポイント送信機能や,http/ISBN/ASINのおとなり日記など,矢繼ぎ早に新たな機能を繰出してくるのには驚く。
私もポイント送信は活用してみたい。日頃お世話になつてゐるアンテナや日記などのユーザーへ,投げ錢をするに吝かではない。
だがポイントが足りない。はてな登録時に貰つたポイントが井戸水の如く増えもしなければ減りもしない。出來れば殘りポイントの上限を下げては貰へないものだらうか。
2003年04月04日(金) 編集
2003年04月01日(火) 四月馬鹿 編集

*1:私は眞に受けて危く突つ込みを入れるところだつた。
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