舞岡地区














 桜が散ったと思ったら、日差しはいきなり初夏。そうなるともっと楽しいところへ、もっと遠くへ行きたくなります。観光客で混雑する鎌倉市から出て、のどかな田園地帯が広がる隣接の横浜市戸塚区の舞岡地区を紹介します。

  舞岡地区は田園風景が広がる緑地。地下鉄舞岡駅から、下永谷駅(日限山周辺)の南側にかけての地域で、明治学院大学の裏手にあたります。100ヘクタールを越える広大な緑地を、舞岡ふるさと村と舞岡公園に分けて保全しています。

  ふるさと村は国、県、市の補助を受け、農業を守り育て、市民との交流の場として整備してあります。地下鉄舞岡駅前から始まる小川アメニティー沿いの遊歩道や、林の中の散策路などができています。体験農場や温室で梨もぎ、芋掘り、竹の子掘りなど季節の農業体験が楽しめる他、舞岡で取れる農産物や、この地区にある食品加工工房の即売所「舞岡や」もあります。むろん農家の軒先も“直売所”。生産者と話ながら選び、買うとれたての野菜は格別のおいしさ。地区内に牧場もあり、見学できます。住宅地の中の牧場で見る牛の大きなこと!牛舎内は飼料のおこぼれを頂戴しようとするちゃっかり者の鳥たちもたくさん。



  村の中心には総合案内所「舞岡ふるさと村 虹の家」があります(Pあり、無料)。館内では自然観察グッズを常時展示。子どもたちがクイズラリーを楽しんだり、どんぐりや木の実で工作しながら、動植物について学べます。公民館設備としても利用可能で、工作・料理体験ができる教室が各種開かれます。とりわけ蕎麦打ち教室は秀逸で2000円で5人前のそば打ち体験ができます(2001年4月現在)。私も参加しました。汗水たらし、風邪ウイルスを練りこんで(その時風邪を引いていた)自分で打った蕎麦の味は秀逸、風邪の熱も吹っ飛びました。ただし1回の体験教室ではそば打ちの手順をすべて覚えるのは無理。かと言って応募者多数で毎回抽選の教室に何度も参加するのも難しいようです。蕎麦打ちのほか、手作りウインナー・レバーペースト教室もあり(参加料1500円)、こちらも人気です。お問い合わせ、参加申し込みは虹の家HPが便利。




  舞岡公園はふるさと村と隣接していますが、日限山方面の駐車場のある入口から入る利用者が多いようです。公園内の田畑や雑木林を残そうと、多くの市民が活動し、自らの手で田を起こしたり、炭焼き、雑木林の手入れを行っています。園内には芝生のある広場、自転車や、ボール投げのできる広場がありますが、自然を生かした緑地帯はボールも自転車も侵入禁止。ユニークなのは立て看板。「ここより動物専用地域」とあり、狸、リス、ウサギの絵があります。人間は、動物に遠慮せよってことでしょう?! わたしたちは多くの鳥たちと野良ウサギを見つけました。緑地帯に古民家のある広場があり、公園緑地の運営業務委託を受けたボランティアが活動しています。古民家では明治・大正の生活がしのばれる生活用品を残してあるほか、おはじき、コマ、竹とんぼなどの懐かしいおもちゃもあり、家内で自由に遊べます。これから初夏にかけて、ボランティアと市民が田植え、茶摘などの農作業をおこなうかたわら、草木染め、自然観察会などのイベントも開かれます。(鎌倉子育てガイド イベント、イベントカレンダー項参照) 

  場所が少々わかりにくいですが、車で行っても大丈夫。(map参照)参加できる体験教室やイベントもたくさんあって(特に土日はなにかやっています)大人から子どもまで楽しめます。公園詰め所には動植物に詳しいレンジャーの方もいて、お手すきの時に尋ねるとさまざまな事を教えてくれます。わたしはここで初めててんとう虫の「さなぎ」を見せてもらいました。キモ美しかった。
アウトドア大スキの親子にはオススメ!