初めて長距離列車に乗ったのは、今からちょうど50年前の3月。九州別府の叔父叔母の結婚式に出席するためである。
 
当時九州行きの列車は特急寝台、急行列車とたくさんあったが、父親は特急富士号に乗せてくれるつもりであったと思う。しかし当時はなかなか切符が取れず、その代わりに急行高千穂号のグリーン車を取ってくれたのであろう。
 
特急富士号はその後おかげさまで乗ることが出来たが、当時のオロ11を始め、オシ17、スハネ16などを連結した急行高千穂号はその後乗ることもなかったので逆に貴重な体験であった。
 
写真にもあるように高千穂号の末期は桜島号と併結し、普通車を主体とした編成となっていた。
 
初めて乗った夜行列車は、暖房の効きが強過ぎ、暑くて、また興奮して眠れなかったことを記憶している。

貴重な体験と言えば、そんな眠れぬ夜が明け、朝日を浴びる中、高千穂号の食堂車でトーストを食べたこともいい思い出である。

                                     上:1975年 東京駅

                                     下:1967年3月18日 東京駅 母と妹と
                                             3月19日 叔父宅前 祖母と