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「 『姫』日記・4 」 |
ろう児をもつ母 |
姫:「幼稚部が終わったら何?」 私:「小学部」 姫:「小学部が終わったら何?」 私:「中学部で高等部で大学」 姫:「次は?」 私:「お仕事するの」 姫:「次は?」 私:「・・・ママになる?」 姫:「うん!ママになる」 私:「誰と結婚するの?」 姫:「パパ!」 私:「パパはママと結婚してるから姫とは結婚できないよ」 姫:「パパと結婚したいの」 結婚式の写真を見せて 私:「パパとママは結婚式したんだよ」 七五三のドレスの写真を指して 姫:「私もママと同じだよ」 私:「1人としか結婚できないんだよ。パパはママと結婚してるから姫とはできな いよ」 姫:「・・・1人だけ?・・・パパと結婚したいんだもん。ウエ〜ン(大泣き)」 姫ごめんね。いつもは「ママ、ママ」なのに、あまりにも「パパと、パパと」って 言うから、ママはチョット意地悪になってしまいました。 |
「 『姫』日記・3 」 |
ろう児をもつ母 |
姫のパパは半単身赴任です。 週末と週中1日、家に帰ってきます。 今日、帰ってきたパパが洗濯物や仕事の鞄など大荷物を抱えているのを見て、 「パパ大変だね。荷物がいーっぱい。ホント、大変! ○○(単身赴任先)は大変 なんだって。パパが前に言ってた。私、“がんばって!”て言うね。」 と、私に言ってきました。 パパ良かったね。パパはなかなか手話が覚えられなくて、姫と1対1では話しが難 しいけど、姫はパパが大好きなようだよ。 |
「 『姫』日記・2 」 |
ろう児をもつ母 |
姫のろう学校の同級生の女の子にAちゃんがいます。 Aちゃんは聴家族の中のたった1人のろう児です。(姫も同じです) Aちゃんの家族はなかなか手話が使えず、ろう学校の乳幼児教室も週2回の短い時間だけだったので、Aちゃんはなかなか言葉(手話)がでませんでした。 ところが、幼稚部に入学して2ヶ月。 毎日ろう学校に通い、友達や姫や先生と毎日会話することによって、今まで見て、見て貯めていたものが一気にあふれでてきたように手話り始めました。 姫の同級生の女の子にはもう1人Sちゃんがいます。 1週間前、女の子3人でブランコをしていました。 ブランコは2つ。3人で交代でのるしかありません。 ところが、Sちゃんがなかなか替わってくれません。 姫「Sちゃん替わって!ずーっとのってるよ。もう、10数え終わったよ。」 S無視 姫「Sちゃん悪いよ。」 姫「ねえ、Sちゃん悪いね。」と、Aちゃんに同意を求める。 A「Sちゃん悪いね。」と、姫の真似をする。Aちゃんも「悪い」は使っていたと思いますが、「悪いね」と使ったのは初めて見ました。 そして今日の朝、ろう学校へ行くと、室内用の車に同級生の男の子W君が乗っていました。Aちゃんが「替わってよ。」と言っていたのでしょうが、W君は知らん顔。 A:「もう、W君悪いね。」 と手話っているのを見て、笑っちゃいました。 1週間前に姫の真似で使った手話が、すでに自分のものになって使っていました。 子供の力ってすごいなって思います。 どんどん、どんどん吸収していくんですね。 これからの姫とAちゃんのやりとりが、とても楽しみです。 |
「 『姫』日記 」 |
ろう児をもつ母 |
初めまして!もうすぐ4歳になるろう児『姫』の母です。 姫は、生後7ヶ月で聞こえないと診断を受けました。 聴覚口話の通園施設に通い、昔ながらの箱型補聴器をつけていました。 聴覚口話の指導を受けながら、「何かがおかしい。これでいいのか?」 という思いから、インターネットを始めました。 そして、「聞こえない人の言葉は手話である」と知って、口話ではなく 手話での子育てを決めました。姫が1才2ヶ月でした。 その時は、日本語対応手話とか日本手話とか全くわからず、ただ手話環境が欲しくて、 手話も使っているというろう学校の近くに引っ越しました。 手話を使っているろう学校の乳幼児教室に通いながらも、「何かが違う」ような気がしていました。 そして、昨年の『バイリンガル・バイカルチュラルろう教育研究大会』に参加して、 目から鱗で、バイリンガル教育で姫を育てようと決めました。姫は2才10ヶ月でした。 “バイリンガルで”と決めて1年が経ちました。 姫は今年幼稚部に入学しました。言葉や会話も豊富になってきて、表情や手話もろう児そのものです。 昨日、夕焼けがとってもきれいでした。 台所のすりガラスに映るオレンジ色を指して、 姫「ねえ、見て見て!オレンジだよ」 私「夕焼けの色だよ。外で見る?」 姫「うん。行く」 外に出る。 姫「うわ〜。きれいね」と、見とれる。 私「夕焼けがきれいだと、明日晴れるんだよ。」 姫「ふ〜ん。あっちもこっちもオレンジ。虹もきれいだったけど、夕焼けもきれいね」 「夕焼け見ていると気持ちいいね」と、うっとり! 私「夜になるから、だんだん消えていくよ」 姫「消えるまで見ていたい」 私「どうぞ。パパの部屋で見たらいいよ」 きれいなものを見て、「きれい」と感動して自分の言葉で表現してきた姫。 夕焼けを見てうっとりしている姫の顔を見て、ほのぼのとした気持ちになった私でした。 |
※無断転載禁止 Copyright(c)2000 全国ろう児をもつ親の会