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「日本手話」で授業して −人権救済申し立て− ろう児ら107人が日弁連に |
ろう学校で「日本手話」による教育を受けられないのは憲法に定められた学習権などを侵害しているとして、ろう児と親の計107人が27日、手話による授業の実現を求め、日本弁護士連合会に人権救済申し立てをした。 申立書などによると、「日本手話」は独自の文法を持ち、ろう者にとっては第一言語だが、一般のろう学校では、日常的に聞こえない子供には理解できない「聴覚口話法」で授業が行われている。 このため、ろう児の間には、学習進度の遅れ▽心身発達の阻害▽過重な負担−などが発生。こうした人権侵害の原因は「『聴覚の活用』を第一目標に掲げる文部科学省にある」と訴えた。 その上で、申立書は(1)ろう学校に日本手話を使用できる教職員の配置や研修をする(2)大学のろう学校教員養成課程に、日本手話の科目を設置する−などを求めた。 「全国ろう児をもつ親の会」代表の岡本みどりさん(45)は会見し、「ろう児に自然なのは手話。深い心情が100パーセント語れる」と主張。同席にいた子供たちも「先生の言っている意味が分からない」「先生は手話が分からない」などと訴えていた。 文部科学省は「中身を把握していないので、コメントを差し控える」としている。 |
時事通信社掲載許諾済み |
「ろう学校で手話を」 子供ら救済求める |
「日本手話」で学校授業を ろうの生徒ら申し立て |
「文部科学省が、耳の不自由な人の間で一般的に使われている『日本手話』を学校教育に取り入れないのは教育を受ける権利の侵害に当たる」として、ろう学校の生徒や親ら百七人が二十七日、人権救済申立書を日弁連に提出した。 日本手話は、日本語を逐語訳する日本語対応手話とは異なり、独自の文法を持つ。日本語対応手話より、短く、正確に伝えることができるといい、ろう学校の生徒らが教育現場での日本手話活用を公式に要望するのは今回が初めてという。 申立書によると、ろう学校では、聴力を最大限に生かすため、日本語の発声や聞き取りを行う「聴覚口話法」でほとんどの授業が行われており、高等部で一部、日本語対応手話が使われている程度。生徒間の会話に使われる日本手話は全く教えられておらず、理解する教師も少ないのが現状。 |
「手話・書き言葉でろう教育」 発音苦でも意思疎通 慶大で研究大会 |
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