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マイナーエッセイ やすりがけ ボクは、やすりがけが好きである。 こんなことを言うと、 ネクラなヤツだと思うかもしれないが、 別に毎日やすりがけに耽っているわけではないので、 安心して欲しいものである。 やすりがけは、ボクの願望でもある。 「日がな一日、木材をこすり倒し、 やすりがけにいそしんでみたい。」 かねてから、そう願っていたのである。 ザラザラの木の表面をやすりでこすればこするほど、 木肌はスベスベになり、木目は美しく映えてくる。 そのありさまを想像するだけでボクは、 やすりがけに対する衝動を抑えがたくなるのである。 しかし、そうは思っていても、他にやることもあるし、 日常を放棄してまで、実際に実行する勇気はなかったのである。 ところがである。 何と今年、この長年の願望がかなうチャンスが到来したのである。 オカンから、園芸用の「花台」を作ってくれと頼まれたのである。 折りしも、時はゴールデンウィーク。 「日がな一日やすりがけ」にはもってこいである。 早速、ボクはホームセンターへ風のように車を飛ばし、 木材やら釘やら塗料やらと一緒に「やすり」を買い込んだ。 そして、ボクの丸2日間に及ぶ「やすりがけ」生活が始まった。 初めはよかった。 想像していた通りの気持ち良さ。 木肌をスベスベにしていくことに、得も言われぬ満足感があった。 しかも、ちょっとした職人気分になれる。 こするだけだから、技術もへったくれもない。 けれど、職人のストイックな気分を味わえるのである。 うん、やはり「やすりがけ」はイイ・・・。 そんなことを思いながらボクは、「日がな一日〜」を楽しんだ。 そう、初日は、朝から日が暮れるまでいそしんだのである。 そして、2日目。 朝目が覚めると、両腕が筋肉痛になっているのに気づいた。 そこからが、地獄の一丁目だったのである。 前日にボクは、木材1本に対するやすりがけに、 かなりの時間を費やしていたため、まだ全く手つかずの木材が、 ワンサカ残っていたのである。 ボクは、作業に妥協をしたくなかったので、 残りのやすりがけにも、前日のクオリティを出すべく、 2日目も、苦痛に耐えつつ「日がな一日〜」を遂行したのである。 腕は痛いわ、体中粉だらけになるわ、トゲは手に刺さるわで、 職人気分も、スベスベ感もどうでもよくなってしまい、 もう、 うきーっ!! うききっ! もききーっ! 状態であった。 結局、やすりがけに丸2日間を費やし、 花台の完成までにはさらに2日間の時間を要してしまい、 かなりトホホなゴールデンウィークになってしまったのである。 もう、やすりがけはカンベンして〜! と、藤子不二夫漫画のラストのようなセリフが、 頭に浮かぶ今日この頃である。
End 〜あとがき〜 豆〜。(挨拶) ハア。さすがに、書いててアホらしくなりました。 何やってんだ! 24歳男がゴールデンウィークに! オイドンは、悲しいですたい。(T-T) 今年の夏は、遊ぶぞー。 ほどほどに。 |