2005年4月9日 Sat. at Gallery PARAISO 「お花見展」
- CAPO's Live 「咲きつつ散りゆく」
- 曲目 -
1. 咲きつつ散りゆく
2. Mood In D
3. どうなるのかな
4. Entertainer
5. I Thank You
6. 夏隣り
- アンコール -
・ Bohemian Rhapsody
西心斎橋のギャラリー「PARAISO」にて。
まさしく、お花見にふさわしい晴天。そして賑わい。
今回は、キャパ120%の大盛況。スリルあり、出会いあり、酒あり、食べ物あり、の楽しいイベントだった。
そう、イベント自体は、至極盛況で、素晴らしかったのだ・・・。
僕自身、半月ほど前から、会期中に流してもらうCDの製作を行い、CDジャケットまで作るハリキリ様だったし、20数名の芸術家による作品の数々とたくさんの生花によって、この「お花見展」は、その名にふさわしい華やいだものになった。
その水面下、僕自身のライブに向けての孤独な戦いは、ちょっとした苦難の連続だったと言える。
まず、前回のMoguri rooMでのライブの2日後より発症した腱鞘炎が、全てを狂わせた。今までの経験では、腱鞘炎気味になった場合、3週間もすれば完治していた。だからこそ、今回のライブの話にも乗らせて頂いた。しかし、その甘い予測は見事に裏切られ、ライブが終わった今に至っても、未だ完治していない・・・。
そう、つまり、ダマシダマシ練習をしなければならなかったのだ。左手で茶碗が持てない状態から、丸2週間はギターを弾かずにひたすら休養。その後、徐々に回復していく中で、指先の硬さを維持し、手に負担の掛からない水準で練習を重ねた・・・。しかし、どうしても、握力や指の筋力は落ちるし、力が入りにくくなる。練習量も少ないので、体にフレーズが染み込まなかった。
焦っても仕方がないので、限られた物理制限の下で可能な限りのことをしようと思い立った。それで、どんな仕上がりになろうとも悔やむまい、と。
そういうプロセスを経ての本番だった。何度もライブをやれば、こんなケースもあるのだ。
その時の可能な範囲で、お客さんに楽しんでもらうべく、努めるしかない。
1.「咲きつつ散りゆく」
このお花見展にCD-Rで出品するために作ったインスト曲。CD-Rでは、オーバーダビングしているので、ライブではソロギター用にアレンジし直す予定だった。が、腱鞘炎の治りが遅く、フレーズを作り込む余裕がなかったため、1週間前に即興演奏でいく方針に変更した。本番では、まずまずの出来。満開の桜が、或る場所では次々と咲いてゆき、或る場所でははらはらと散りゆく・・・。その様を、時に華麗に、時に切なく、時に艶っぽくギターで奏でる・・・というイメージ。
2.「Mood In D」
幾度となくライブで演奏している、ゴンチチのインスト曲。安全牌のつもりで選曲しただけあって、それなりに弾けた。この2曲目までは、それなりに強弱を付けて表現を意識した演奏が出来ていたように思う。
3.「どうなるのかな」
オリジナルの歌物曲。ライブでやるのは3回目。自分で作っておいて何だが、この曲は歌うのも弾くのも難しい。けど、好きな曲だ。無邪気にじゃれあう若い恋人達。でも、二人の前途は不透明で不安に包まれている。その心の揺れと身を寄せ合う刹那の幸福感を、明るく弾き歌う・・・。少しラテンテイスト、少しボッサテイスト、少しポップ風味な曲。
4.「Entertainer」
ラグタイムというジャンルを代表するインスト曲。これも、僕にとっては難易度が高いが、いい加減、弾きなれただろうと思い、4曲目に持って来た。が、結果は惨敗・・・。なんと、あろうことか、曲の半分ぐらいまで弾いて、最初からやり直したのだ!どうしても、引っ掛かって次のフレーズが出てこないという最悪の事態・・・。ゴメンナサイして、最初からやり直し。この曲に関しては、練習でもここ最近ではなかったことだ。やはり、難易度が上がるほど、練習量の不足が顕著に反映するのだ。何とか、お客さんのありがたきフォローの声援を得て、寒すぎる雰囲気になることだけは免れた(と思う)が、コンディションに合わせて曲の難易度を変えることも必要だと痛感した。
5.「I Thank You」
オリジナルの歌物曲。これも、ライブでは3回目。さすがにミスは無かった。気持ち的にも、切替えは出来ていたと思う。スロー過ぎるほどのバラードだが、このテンポが一番やりやすい。一人、部屋で過ごす夜、ふと巻き起こるマイナス思考。世間で起こる暗いニュースや心無い人々の醜い言行に想いを巡らせ、どうしようもなく悲しくなる。そんなとき、電話での他愛のない恋人との会話は、何にも勝る薬になり・・・といった感じの、感謝の歌。
6.「夏隣り」
オリジナルのインスト曲。ライブでは2回目。この曲はもう少しアレンジを練り直したいと思っている。日頃、弾くほどに完成度が上がっていくことと思う。が、今回は、抑揚に欠ける演奏になってしまった。今後、歌物に変更する可能性もある。何せ、この曲、詞から作った曲なのだ。ラストにこの曲を持って来たのは、桜の季節の次に来る「初夏」をイメージしているので、お花見展のラストにふさわしいと思ったから。
アンコール
「Bohemian Rhapsody」
この曲がリクエストされることは、ある程度予想していた。だから、ある程度の練習はしていた。が、長く、難しい。途中、2回もフレーズが飛んでしまった。曲を詳しく知らない人には分からなかったと思うが・・・。本当に好きな曲だし、この曲をライブで演奏できることに喜びを感じる。しかし、今回はスタミナ切れで、何とか最後まで弾き通すだけで精一杯。ラストの3小節に至っては、力が入らず、指が震える始末。まあ、力を使い切ったという意味では、達成感があったが・・・。
というわけで、最後まで四苦八苦のライブだった。
だが、音質の良さには助けられたし、お客さんの温かい眼差しにも救われたと思う。
演奏の後、お客さんに挨拶して回った時も、好意的な言葉を掛けて頂き、恐縮しつつも、やって良かったと思えた。
貴重なアドバイスもあり、今後の参考になったし・・・。
と、全てをプラス思考で捉えるのは、きっと悪い癖ではないはず。
戻る ホーム