マイナースポット2

どこそれ?柿其渓谷かきぞれけいこく  〜 美しき木曽の秘境 〜



最近、アウトドアがマイブームである。(2004年夏現在)
山や渓流沿いを駆け巡るのは楽しいし、心が洗われる。
しかし、人気のあるスポットは、人が多い。
あんまり人が多すぎると、自然の中に来たという感慨も薄れるというものである。

というわけで、あまり人が行かなくてかつ、簡単に行ける場所はないものか…と、探してみた。
得てして、簡単に行けるスポットには人が多い。そんな都合の良い場所があるものかと思いつつネットで探していると・・・、

あった!

その名も、柿其渓谷!


どこそれ?



さあ、柿其(かきぞれ)渓谷について、簡単に説明しよう。

柿其渓谷は、長野県南木曽町、即ち信州木曽路に位置し、数ある木曽の渓谷の中でも特に美しいと言われている。

以上、説明終わり!


嘘です。
もう少し説明します。

この柿其渓谷、「数ある木曽の渓谷の中でも特に美しい」のだが、あまり知られていない。
いや、マニアにはたまらんスポットなのかもしれないが、一般的な知名度は低いと言っていいだろう。
事実、ボクも、その地名すら知らなかった・・・。(よく知っている方でもないが)
さて、この柿其渓谷、JR中央本線十二兼駅から徒歩4.5Kmの場所に位置する。
4.5Kmで、ほぼ登り道である。まあ、45分はたっぷりかかる。
正直、ちょっと行きづらいというかしんどいのだが、アウトドア派には屁でもない道のりだろう。
そして、何より秘境である。
行く途中、道路という道路を、車が通らない。ガードレールすらない。
やばいほど人がいないのである。
夏の休日だというのに、人っ子一人いやしねぇ…。
これいかに!?
まさしく、秘境である。

さて、4.5Kmの道中を多少不安になりながらも歩ききると、眼下に美しいせせらぎが!




↑嘘です。これは翌日の雨で濁流と化した下流の川。


↓本命はこれ。


ビューティフルである。
思っていた以上に、水の透明度が高い。
コバルトグリーンというのだろうか。写真では少し色合いが違って見えるが、実際はもっと鮮やかな青緑色に見えた。

そして、川沿いの小道を歩いていくと、
あるわあるわ、美景観のオンパレード。
一挙公開しよう。


↑サイズを軽くするために画質を落とさざるを得ないのが口惜しい!


   

↑延々と、透き通った清流が続く。右は恋路橋。少しは人がいた。





↑これも低画質で申し訳ない。画面手前一杯まで水があるのが分かるだろうか。

  

↑柿其渓谷は、岩や石が花崗岩質なため、五色の色合いとなって川底が美しく映える。これが、木曽随一の美観を生み出しているのだろう。




↑↓これも、肉眼ではもっと美しく見える。



  

  

↑↓そして、圧巻がこの牛ヶ滝。落差30mの迫力もさることながら、滝壺の美しさは筆舌に尽くしがたい。
   滝マニアは必見である。



それにしても、これほど美しい渓谷は見たことがない。
低画質なのがあまりにも悔しいので、別ページに高画質版の画像をUPしておいた。

ほとんど疲れも忘れて夢中で山道を歩いていたのだが、そこになんと、物騒な看板を発見。

「熊に注意!」

の看板である。慌てていて写真を撮り忘れたのが残念だが、熊の写真つきの何とも迫力のある看板だった。
それまで何の警戒もせずに歩いていたのだが、その看板を見てからというもの、急に妙な緊張感に襲われて、
帰り道はほとんど写真を撮ることも忘れて、ビビリながらの逃避行になってしまったのだが、
この後、驚天動地のすさまじい災難に遭うとは看板を見た時には思いもしなかった。

そりゃ、辺りを見回せば、



↑こういう、山深い場所である。

だから、突然、


↓ウガガーッ!



で、



ウキャーッ! バリバリッ! グシャシャーッ!


などという目に遭い・・・。(号泣)

そりゃ、人がいなけりゃ熊も出るだろう。
むしろ、ここは彼らのテリトリーなのである。
それを忘れて「人が少ないアウトドアを楽しみたい」などと考えたボクが馬鹿でした。

そう気づいた時すでに遅し。
しかし、こうなったらボクが生き残るか、奴が生き残るか、タマの取り合いをするしかない。
あわや熊の餌食となりかけたボクは、死に物狂いでもつれあった末、
なんとか必殺のカカト落としで熊をノックアウトし、
美しき秘境、柿其渓谷を後にしたのだった・・・。


End















嘘です。
熊には遭いませんでした。
ラストは全くのフィクションです。
でも、熊に注意の看板があったのは本当です。

おわびのおまけ






執筆: 2004/07/28

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