◆今日のコラム◆
2005/06/01
「巨木」
幼少の頃に「となりのトトロ」を見て以来、巨木が好きである。
とにかく、でかい木を見ると、理由もなく感心する。
おお、すげえ!
その大きさが凄いのか、その木が生きてきた年月の長さが凄いのか、幹や枝ぶりが凄いのか、何だか分からないけれど、とにかく凄いと思ってしまう。
たぶん、それら全てをひっくるめた直感なのだろうし、そこに命の力強さが実感できることへの感嘆なのだろうとも思う。
最も好きな巨木は、クスノキである。次が、スギとヒノキ。
クスノキは、スギに比べると寿命が短いとされ、樹齢100年前後でも、雲突くような大木になる。
例えば、奈良公園内に飛火野という原っぱがある。
この飛火野には、主とも言うべき、象徴的な大楠がある。
初夏ともなると、入道雲のように葉をモクモクと茂らせ、雄大な威容を見せてくれる。
見た感じ、樹齢幾百年だろうと想像させられるが、植えられえたのが明治の頃らしく、樹齢は80〜90年ほどらしい。
幼少の頃、よく父母に連れられて飛火野を訪れたので、この大楠には馴染みが深い。
高校や大学の頃も、時々飛火野を訪れてこの大楠を眺めた。
社会人になった今でも、年に一度行くかどうかだけれども、訪れることがある。
思えば、僕の巨木好きは、「となりのトトロ」以外に、飛火野の大楠が影響しているのかもしれない。
しかし、日本には、もっと大きなクスノキが存在するらしく、有名所としては「加茂の大楠」「蒲生の大楠」などがある。
これらは、インターネット上の写真で拝見したが、確かに圧倒されるような巨木だったように思う。
どうも、飛火野クラスの大楠は、全国的にはそれほど珍しくないようである。
加茂や蒲生の大楠を実際に訪れてみたいが、老後の楽しみに取っておくのもよいかなと思っている。
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